WRC:シトロエン 2017第11戦スペイン ラリーレポート
クリス・ミーク、WRCスペインでシトロエンC3 WRCの2勝目をマーク
10月5日~8日にかけて開催されたWRC第11戦WRCラリースペインの最終日では、シトロエン・トタル・アブダビWRTのクリス・ミーク/ポール・ナゲル組が、今季2勝目を飾りました。
ミークの操るシトロエンC3 WRCはラリー最終日も好調で、この日に設定された6SS中、5SSで最速タイムを記録しました。また、ステファン・ルフェーブル/ギャビン・モロー組も総合6位に入り、シトロエン・トタル・アブダビWRTは、今大会でどのチームよりも多くのマニュファクチャラーズ選手権ポイントを獲得しました。
◆ラリー最終日は、L’AlbiolとRiudecanyes、そしてSanta Marinaの3箇所のSSを2回ずつ走行する6SSで構成されました。連続での走行となるため、シトロエン・トタル・アブダビWRTのドライバーたちはハードコンパウンドタイヤのミシュラン・パイロット・スポーツを装着。スペアタイヤを1本搭載して、SSへと挑みました。
◆この日最初のSSは、夜が明ける前の走行となりましたが、ミークの走りは順調でした。暗く視界の悪い状態でも盤石の走りを見せ、SS最速タイムをマーク。さらにミークは、続く2SSも最速タイムでゴールし、ライバルであるMスポーツのセバスチャン・オジエ、オット・タナクに対するリードを広げていきます。それぞれ1回目の走行を終えた時点で、ミークのリードは13.0秒から23.9秒へと拡大しました。
◆前日のターマック(舗装路)ステージで経験を重ねたルフェーブルは徐々にペースを上げ、Mスポーツのマッズ・オストベルグにプレッシャーをかけていきます。SS14ではふたりが同タイムで並びましたが、次の2SSではルフェーブルがタイムで上まわりました。一方、トヨタのエサペッカ・ラッピとヒュンダイのティエリー・ヌービルがリタイアしたため、ルフェーブルは総合6番手に浮上。オストベルグにも16秒の差をつけました。
◆しかし、ルフェーブルは最後の最後まで順調とはいかず、SS17で油圧トラブルに見舞われ、SS18ではインターコムが不調に。この時点で、ルフェーブルはポジションを守って完走することに目標を切り替えます。一方のミークは快調なペースで走行を続け、SSベストタイムをさらにふたつ獲得しました(SS17/SS18)。最終SSの“パワーステージ”では、リスクを一切負わずに堅実な走りで臨みましたが、それでもSS2番手タイムをマーク。オジエに28秒、タナクに33秒の差をつけての総合優勝を飾りました。