トルコで3台のシトロエンC3 WRCが得た教訓を将来の糧に

 2018年の世界ラリー選手権(WRC)にC3 WRCで参戦するシトロエン・レーシングは、9月13日~16日にかけて開催された第10戦ラリー・ターキーに参戦し、カリッド-アル・カシミ/クリス・パターソン組のシトロエンC3 WRCが15位完走を果たしました。
 
 マッズ・オストベルグ/トルステイン・エリクセン組、クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン組も強さは見せましたが、残念ながら他の多くのライバルと同様に、苛酷なコンディションに苦戦。信じがたいほどラフなステージで絶えずダメージに襲われるなど、C3 WRCの強さが試される内容となりました。
 

■ラリーの展開

 拠点を南西部のマルマリスに移し、WRCとしては2010年以来の開催となったラリー・ターキー。この大会は、ブリーンが初めて総合首位に立ったイベントとなりました。
 
 ブリーンは金曜日最初のSSを誰よりも速く駆け抜け、ベストタイムをマークしたのです。その後も落ち着いて的確なアプローチを続けたブリーンは、午前中の走行を終えて総合2番手をキープし、首位とのタイム差をわずか6.3秒にとどめる好走を見せていました。

クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)
クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)

 
 さらに、チームメイトのオストベルグも見事な滑り出しを見せ、首位から8.2秒差の3番手でブリーンに続きます。しかし午後のSSでは、膨大な量の石や岩を避ける慎重な走行を期していたものの、ブリーンとオストベルグは不運にもパンクを喫してしまいます。
 
 ブリーンは2度のパンクに見舞われながらも総合8番手まで順位を取り戻しましたが、総合5番手を走行中だったオストベルグはラフなコンディションでサスペンションアームの破損に見舞われ、この日の走行を断念。3台目のC3 WRCをドライブしていたハリ・アル‐カシミもターボの不調を抱えて、この日の競技続行を諦めることとなりました。
 
 土曜日になると、C3 WRCはさらに厳しい道に直面。ライバルたちも含め、昨年から投入された新型WRカーにとって、これほどまでに耐久性を試されるラリーは初めてでした。

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