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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2022.01.17 16:05
更新日: 2022.01.17 16:06

4冠王者クリストファーソンが電動初年度に向け原点回帰。KMSからフル参戦へ/WorldRX

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ラリー/WRC | 4冠王者クリストファーソンが電動初年度に向け原点回帰。KMSからフル参戦へ/WorldRX

 その2022年には、これまでセアト・イビーザを走らせてきたオールインクルーシブ・ミュニッヒ・モータースポーツや、2021年のEuroRX1でドライバーズタイトルを獲得したESモータースポーツ、そして以前よりプロジェクトを発表していた『ランチア・デルタ・インテグラーレ』の“GCK Exclusiv-e/レトロフィット”に基づき、新たに『ランチア・デルタ Evo-e』の投入をアナウンスしたフランスのGCKモータースポーツなど、すでに多くのコンテンダーがシリーズへのコミットを表明している。

 これらグリッドに並ぶ全車の電動コンポーネント技術を支えるのは、オーストリアのEVパイオニア企業であるクライゼル・エレクトリック社で、シリーズ主催のラリークロス・プロモーターGmbHやFIA国際自動車連盟と緊密に協力して開発・製造するKit(キット)は、ツインモーターにより総合出力500kW(約689PS)、瞬間的に880Nmもの最大トルクを発生する。

 最大容量52.65kWhのバッテリーを含むシステム重量は300Kgで、独自の安全機能を備え重量配分を考慮した特別設計とされる。車両全体の総重量は規定の1330kg。フロントアクスルとリヤアクスルで独立したモーターはカーボンラップされ、プリロードオプション付きの高性能トランスミッションとLSDを装備する。

 これら電動ラリークロス車両の開発も担うKMS代表兼チームマネージャーのトミー・クリストファーソンも、「これはKMSの歴史の中で最大のプロジェクト」だと認めている。

「小さな家族経営の会社が、新しいコンセプトに従ってフォルクスワーゲンとともに3台の新しいマシンを設計し、その開発と製造を担当する。それには明らかに大きな個人的責任が伴うが、我々は非常に熟練した個人のチームと、ドイツからの豊富な知識と経験、そして(地元スウェーデンの)アルビカにある自身のワークショップの能力に頼ることができる」と続けたトミー代表。

「このような環境で働くことは大きな特権だ。このレベルでは、学べば学ぶほど、実際に知っていることがどれだけ少ないかを理解できるようになるからね。我々KMSとしても、このエキサイティングな新しい冒険で、長年にわたって学んだすべての教訓を活用することを楽しみにしている。そしてもう一度、我々自身の力で世界選手権に挑戦することを楽しみたいと思うよ」

2021年はTeam KYB EKS JC のアウディS1 RXクワトロで自身4度目の世界タイトルを獲得した
かつての欧州選手権を筆頭に地元スウェーデンで幾度もの国内ラリークロス・チャンピオンを獲得したヨハンの父、トミー代表


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