2007年に10リットル未満クラスのトラック部門でダカール初優勝を果たし、2010年から2021年まで12連覇を達成した菅原照仁率いる日野チームスガワラのアリソン搭載車もダカール2022で走行しました。
アリソンの技術がディーゼル車、ハイブリッド車、電気自動車に同様に適合していることを再認識し、今年、チームは初めてハイブリッド車で参戦しました。新しいアリソン3000シリーズを搭載した日野600シリーズハイブリッドトラック(菅原照仁/染谷弘和/望月裕司組)は、22位で完走しました。
アリソントランスミッション欧州・中東・アフリカ地域マーケティング担当取締役のシュールト・ヴォスは、「モータースポーツは、テクノロジーの限界に挑戦し、それを超えるものを開発するための絶好の実験場であり、ダカールほど過酷なモータースポーツラリーはありません。今回のダカールのトップ20のトラックのほとんどにアリソンのフルオートマチックトランスミッションが採用されているという事実は、その効率的な性能と確かな信頼性を物語っています」と述べています。
アリソンのフルオートマチックは、荒れ地で運用される防衛車両をはじめとする幅広い分野で、白熱する競争のなかで技術的な優位性を備えています。ダカール2022は、アリソントランスミッションの卓越した信頼性と耐久性だけでなく、フルオートマチックの優れた応答性と操縦性を実証するものとなりました。これらの強みは、アリソンのトルクコンバーター、Continuous Power Technology、DynActiveシフティング、一体型リターダーによって実現されています。
アリソンのトルクコンバーターは、エンジントルクをスムーズに増幅し、より多くのパワーを車輪に伝達することで、より速い加速と高い操縦性を実現します。また、このトルクコンバーターは流体力学システムを取り入れた湿式クラッチ付き遊星ギヤセットを組み合せているため、駆動系のあらゆる部品の摩耗を低減する効果もあります。
アリソンのContinuous Power Technologyは、マニュアルまたはオートマチックマニュアルトランスミッション(AMT)でギアシフトを行う際に発生する動力伝達の中断を解消し、積載量、路面グリップ、勾配を考慮した適切なタイミングで変速し、Driveシャフト、ディファレンシャル、車軸、車輪を保護しながらのスムーズな変速、急坂や砂丘、軟弱な地面や砂地での優れた操縦性、加速性、登坂能力、始動性を実現しています。これらは、ダカール2022において説得力を持って実証されました。
また、アリソンのDynActiveシフティングにより、操縦性と応答性も向上します。DynActiveシフティングでは、あらかじめプログラムされた固定変速ポイントに依存する従来の変速技術とは異なり、ユーザーの仕様や車両・環境パラメータに応じた最も効率的な変速ポイントがインテリジェントアルゴリズムよって選択されます。
アリソンのフルオートマチックトランスミッションは、一体型リターダーを搭載していることもマニュアルやAMTとの違いのひとつです。強力な制動力を発揮するだけでなく、サービスブレーキにかかる負荷を軽減し、ブレーキの摩耗を低減します。また、ダカールでは、この一体型リターダーが、深い砂地の上や高温の中で激しく走行する車両の重要な課題である、ホイールリムやタイヤの熱対策にも貢献しました。
