開幕3戦を終えた段階で2戦2勝をマークしドライバー選手権でランキング首位に立っているオジエは、SS1でベストタイムを刻む好スタートを切った。しかし、続くSS2では路面からの衝撃でホイールがダメージを受け、コース上に停車しタイヤ交換を行なったため大幅にタイムを失ってしまう。
その後は3本のSSでベストタイムをマークするなどして追い上げ、総合5番手で1日を終えたが、SS2の再スタート時にハーネスが適切に固定されていない状態で走行したとして、60秒のタイムペナルティが課された。これによりオジエは総合7番手に順位を下げている。
ロバンペラもオジエと同じ場所でホイールにダメージを負い、タイヤの交換作業を余儀なくされる。この影響でトップから2分以上遅れることとなった現王者は、午前中のステージでは良いフィーリングを掴むことができずに苦戦。午後はフィーリング、タイムともに向上させたが、順位はラリー1勢最後尾の総合8番手となっている。
■ラトバラ代表「ラリーはまだ2日ある」
「難しいステージが続いた1日で、少し複雑な心境だ」と語るのはチーム代表としてTOYOTA GAZOO Racing WRTを率いるヤリ-マティ・ラトバラ。
「今朝の最初のステージでは、セブ(セバスチャン・オジエ)を中心にすべてがうまくいっているように見えた。ところが、セブとカッレ(・ロバンペラ)はまったく同じ場所でクルマを停め、ホイール交換をしなければならなかった」
「ふたりとも、路面が盛り上がっているところに当たってしまったようだが、残念ながら衝撃がかなり大きかったのだろう。大幅にタイムを失ってしまったのは残念だが、それはよくあることだ」
「一方、エルフィン(・エバンス)は午前中のステージをうまく走り切り、自信を深めていくのがわかった。そして午後からはハードにプッシュし始め、首位との差をどんどん縮めていったので、明日も優勝争いを続けてもらいたい」
「セブとカッレはこのまま走り続け、どうなるのか展開を見たいと思う。ラリーはまだ2日あるし、このラリーでは日曜日の最終ステージが終わるまで、何も決まらないことを私たちは知っている」
SS9~16が行われる22日(土)のデイ2は、サービスパークの南西エリアで4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行する。このうちSS11/15“ラヴナ・ゴラ-スクラド”は、今大会唯一の新しいステージだ。ラリー2日目に実施されるSSの合計距離は116.60km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は793.98kmとなっている。
