いよいよ最終日。パワーステージを構えるSS20/SS“ヒモス-ヤムサ”へ移動します。が、目的地に近づくにつれ渋滞でなかなか進まず……。スタートに間に合わなかったら嫌だなーとぼやいてしまうぐらい本当に進まなかった
初めて訪れるSSですが、どうやらちょっとしたリゾートエリアらしく、周辺には宿が多数点在。お店やパブ、レストランなど、施設が充実しているので、お手洗いに困らなさそうで嬉しい。

ポディウム脇にそびえ立つレストラン。飲み食いしながらテラスから眺めるのも楽しそうーーと思って侵入を試みましたが、どうやら予約客かツアー客専用となっていて、一般人は2階以上には上がりこめませんでした。
ちなみに、たとえお客さんでもお手洗いには容赦なく2ユーロをチャージしますとの張り紙。マッカラ1本買えますがな。

最終ステージはやはりお客さんがたくさん集まりますね。大半のお客さんがカッレ目的だろうに、たとえイチ推しが走らなくても最後を見届けようとするラリーIQが高い国民だと改めて実感。

午前中も変わらず首位キープのエルフィン・エバンス。トラブルフリーだったらこのまま決まるんでしょう。

某とうふ店も快走。心なしか以前よりステッカーのサイズが小さくなっている気が……。ラリージャパンに参戦したら、きっとシャッターの嵐でしょうね。日本での活躍も楽しみです。

パワーステージを前に一旦駐車場へ戻ると、キャンピングカーとは様子が違いすぎる筋肉質な1台で寛ぐ青年たち。アーミー車っぽい出立で、クーラーが搭載されていないのか、室外機がひょっこり車体から飛び出ていました。

スタートまでの空き時間中に面倒な作業に入る前に糖質を注入。今回の旅で何度目かになるブルーベリーの何か。おそらく、普段の年間ブルーベリー摂取量を遥かに超える量を5日間で食している気がします。
■あの当時と変わらぬラトバラが戻ってきた
糖分を接種したので、いざ洗車スタート。とは言っても洗車用品なぞ持ち合わせているわけもなく、プラスティックボトルに注入した4.5リットル分の水道水など、所持品を駆使して進めると、意外と面白いように汚れが落ちていきます。
左が拭き取り前、右が拭き取り後。

持ち込んだ水を使い切り、足回り以外はきれいに洗浄できました。この日の20時までにオーナーにリターンなので、自信持ってお返しできそうです。

ひと仕事を終え、ふたたびフィニッシュポイントへ向かうと、前方をゆくお姉さんのあまりのファッショナブルさにカメラを構えてしまいました。2パターンのドット柄スカーフも良い。表彰台で登壇したヤムサ市長も総ウニッコのワンピースでしたね。あまりに有名すぎる花柄なので、いっそのことフィンランドの国花として認定した方が良い気がする……。

こちらは……、サウナ用の新しいファッション?
通り過ぎる人々の興味を多いにそそっていました。サウナハットの後はコレが日本でも流行るかも?

そして、より一層目を引いた可愛すぎる女の子。今回のコンセプトを聞きたい気持ちを必死で抑えました。細かい箇所までお洒落に抜け目のない、将来が楽しみな逸材です。

最終ステージを目前に、お客さんがより一層集まって、まさに壮観!

前SSを走り終えたラリーカーが続々と集結。パワーステージのスタートまでの束の間の休息です。お客さんもお目当てのドライバーとの写真やサインをゲットできる、とても良心的なエリア。

フィニッシュライン目掛けて最後のスパートを見届けるギャラリーさんたち。国籍関係なく、各ドライバーに暖かい声援を送り続ける姿に脱帽しきり。

最後まで走り切り、結果、5位入賞と上々すぎるリザルトを残したラトバラ氏。フィニッシュ後の彼の表情を見たらなんとも懐かしく、ラトバラはやっぱりコレだよね! と思わせる、清々しい走りっぷりで、なんだかエモーショナルな気持ちになってしまいました。
私にとってはストバート時代から何ら(頭皮の状態以外は)印象が変わらない、名残りのあるドライバーのひとりです。

エルフィンのフィニッシュを深刻な面持ちで待ち続けるモリゾウさん。始終存在感が半端なかったです。エルフィンの走りも最近ではすっかり安定の領域と言ったところでしょうか。
私が前回ラリー・フィンランドへ訪れた時は誰がポディウムだったっけと過去の写真を振り返ると、2017年はDMACK時代のエルフィンが2位、2016年はVW時代のラトバラも同じく2位、2015年も同じくVW時代のラトバラが優勝!…だったんですね。もう随分昔の話のようですが、なんだかんだ3年連続でフィンランドへ行っていた過去の自分自身にも驚きました。

ついつい忘れがちですが、ブラックバッグを下げたSPが常にくっついている程、世界規模でとんでもないお偉いさんなんですよね? こんなにお酒でビショビショになることがあっていいのかしら、と心配してしまうぐらい思い切りのよいシャンパンファイトでした。

フィニッシュを見送ればそそくさとヘルシンキ方面へ移動。行きの時以上の渋滞にハマって会場から身動き取れない状態になってしまったのは言うまでもナイ……。
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■CHOCO CIDER
愛知県出身。グラフィックデザイナー
使用カメラ:SONY α6000、iPhone
2001年、兄のひとりがスバル・インプレッサWRX STIを購入したことがWRCに沼るきっかけに。初WRC観戦は2004年のラリージャパン。本場のWRC観戦を目的に2008年渡英。2016年の本帰国後も欧州を時々奔走。


