更新日: 2016.04.16 16:38
一貴「順調に多くをこなすことが出来た」。可夢偉もさらなる改善に自信
WEC第1戦シルバーストーン6時間 公式練習
TOYOTA GAZOO Racing
WEC開幕戦シルバーストーンへとセットアップ開始
2016年4月15日(金)
日本の九州・熊本での大地震という悲しいニュースを受け、全ての被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。
TOYOTA GAZOO Racingは新型TS050 HYBRIDでの初レースとなる、2016年のFIA世界耐久選手権(WEC)開幕戦シルバーストーン6時間レースへ向けて、公式練習初日を終えた。
アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミと中嶋一貴が駆るTS050 HYBRID #5号車が6番手、WEC全戦にデビューすることとなった小林可夢偉はステファン・サラザン、マイク・コンウェイと#6号車を駆り、4番手タイムをマークした。
シーズン開幕戦最初の公式練習セッションは、午後12時15分から1時間にわたり行われたが、天候の変わりやすい「ブリティッシュ・ウェザー」が全てのチームに試練をもたらした。午前中の断続的な降雨のため、部分的に濡れた箇所が残っており、9度という低い気温のために路面が乾くのには時間が必要だった。
セッション最初の30分間はあまり動きがなかったが、コンディションは徐々に回復するとともに、セットアップの比較やタイヤの分析のための多忙なスケジュールが開始された。通常の金曜日同様、この日のセッションはチームにとって、全く新しいTS050 HYBRIDを更に理解し、微調整していくための貴重な時間となった。
3時間弱のインターバルの後に、午後4時半から1時間半にわたって行われた公式練習第2回目も、気温は低いままであったが、路面は乾き、2台のTS050 HYBRIDは共に、順調に作業をこなした。
昨年に比べ、7.5%の燃料消費量削減がなされたにもかかわらず、さらに効率の向上したトヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)のパワートレインにより、TS050 HYBRIDの最速ラップタイムは1分41秒523を刻み、昨年のシルバーストーンでの金曜日のタイムを1.226秒更新した。公式練習初日を終えて、2台のTS050 HYBRIDは合計129周、761kmを走破した。
明日の公式予選は、真の競争力を示す今季初の予選セッションとなるが、TOYOTA GAZOO Racingは、強力なTS050 HYBRIDと共にシルバーストーンでの表彰台フィニッシュへ向け、満足の行くタイムアタックが出来ると確信している。
TS050 HYBRID #5号車:
(中嶋一貴、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ)
公式練習第1回目: 3番手 (1分43秒765), 29周
公式練習第2回目: 6番手 (1分42秒963), 33周
中嶋一貴:
今朝の悪天候にもかかわらず、公式練習初日は順調に進みました。そして、今週末までに成すべき、多くの仕事をこなすことが出来ました。いつものようにLMP1カーでシルバーストーンを楽しみ、私にとっての最速タイムをTS050 HYBRIDで刻むことが出来ました。我々は予選までに、さらなる改善のために頑張ります。
アンソニー・デビッドソン:
シルバーストーンを再び走ることが出来て嬉しいです。シルバーストーンは素晴らしいコースで、全てのラップを楽しんでいます。今日はドライコンディションでの走行が限られたものとなったので、レースへの準備に集中せざるを得ず、セットアップの調整を最優先しました。全てのスペックのタイヤを試し、バランスについての理解も深まりました。今夜は今日得られたデータ解析のために忙しくなるでしょうが、得られるものも多いはずです。
セバスチャン・ブエミ:
いつものシルバーストーンらしく、天候に翻弄された一日でした。ドライではあまり多くの周回が出来ませんでしたが、それはどのチームも同じです。データを分析し、明日ベストな状態でアタック出来るよう準備します。予選へ向けては多くの変更を行うことになるでしょう。まだ我々は純粋なアタックを意識した走りはしていないので、ライバルとの位置関係は分かりませんが、明日の午後には明らかになると思います。
TS050 HYBRID #6号車:
(小林可夢偉、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
公式練習第1回目: 5番手 (1分45秒936), 26周
公式練習第2回目: 4番手 (1分41秒523), 41周
小林可夢偉:
典型的な、シルバーストーンの天候でしたが、小雨に祟られただけで済みました。私にとっては、初めてTS050 HYBRIDで臨むシルバーストーンでしたが、本当に素晴らしいサーキットを楽しむことが出来ました。この場に居ることが本当に楽しく、我々は、着実な進歩を遂げていると思います。さらに改善する可能性も持ち合わせており、明日、すべきことも見据えています。
ステファン・サラザン:
TS050 HYBRIDでの初レースであり、とても好調で興奮しています。レースウィークに戻れて嬉しいです。オフシーズンのテストも良いですが、我々全員が最初のレースを待ちわびていました。難しい天候で、全てのタイヤを試す必要がありましたが、両セッション共に順調でした。まだ多くの改善が可能だと思いますが、ベースは悪くはないと思います。
マイク・コンウェイ:
午前中は雨に見舞われましたが、午後はドライで走ることが出来て良かったです。我々は燃料を少なめにした状態で走っていないので、ラップタイムについてはもっと向上の余地があると思っています。ポルシェは速そうですし、予選で誰がトップに立つかとても興味深いです。我々は順調だと思いますが、まだ分かりません。週末明らかになる結果が楽しみです。