レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2024.02.06 11:48

アルピーヌ、メカクローム製V6ターボをWEC用に大幅改良。信頼性は「今のところ良好」とラピエール

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


ル・マン/WEC | アルピーヌ、メカクローム製V6ターボをWEC用に大幅改良。信頼性は「今のところ良好」とラピエール

 アルピーヌ・エンデュランス・チームから2024年WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに参戦するニコラ・ラピエールは、フランスのシグナテックチームが運営する新型LMDhカー『アルピーヌA424』に搭載されるメカクローム製エンジンの信頼性について、心配していないと語った。

 アルピーヌは、3月2日(土)に決勝レースが行われるWEC開幕戦『カタール1812km』でのデビューが予定されている新型プロトタイプカーの心臓部に搭載されるシングルターボエンジンのベースとして、メカクロームのV6エンジン『V634』を選択した。

 V634はその名のとおり、排気量3.4リットルのV型6気筒エンジンだ。フォーミュラ・シリーズのFIA F2でターボ仕様が、FIA F3では自然吸気エンジンとして採用されているが、前者で2016年に導入されて以来、その信頼性の低さからシングルシーター界では悪名高い存在となっている。

 このエンジンは短期間ではあるが、スポーツカーレースでも使用された例がある。2018-19年WEC“スーパーシーズン”の序盤、LMP1クラスに参戦していたジネッタG60-LT-P1には、V634がベースの『V634P1』が搭載されていたのだ。しかしジネッタチームはエンジンの性能不足などを理由に、翌2019-20年のキャンペーンに向けAER(アドバンスド・エンジン・リサーチ)製パワーユニットへとエンジンを載せ替えている。

メカクローム製3.4リッターV6シングルターボエンジン『V634P1』
ジネッタG60-LT-P1に搭載されたメカクローム製3.4リッターV6シングルターボエンジン『V634P1』

 そんなメカクロームのエンジンについて感想を求められたラピエールは、ルノーのF1パワーユニットも生産されているフランスのヴィリー・シャティヨンにあるアルピーヌのチームによって、V634がWECへの再導入のために「大幅な改良」を受けたことを強調した。

「このエンジンを耐久レースに適応させるのは大変な作業だった」とラピエールは語った。

「構造は同じだが、内部はすべて変更されている」

「アルピーヌの強みのひとつは、ヴィリー・シャティヨンにエンジンベンチがたくさんあることだ。ベンチでエンジンがよく動いていたことは確かだよ」

「また、シミュレーション(テスト)では30時間連続で走ることができていた。エンジン面では、かなり大丈夫だと思う」

「ル・マンはご存知のように特別で、(他のサーキットとは)異なるトラック、異なるコンディションだが、今のところはこのエンジンにとっては良好だ」

ポルティマオ(アルガルベ・サーキット)でテストを行うアルピーヌのLMDhマシン『A424』
ポルティマオ(アルガルベ・サーキット)でテストを行うアルピーヌのLMDhマシン『A424』

■次のページへ:ラピエールが語るWECハイパーカー初年度の展望


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

関連のニュース