トヨタは当初、2025年シーズンに空力アップデートを実施する予定であったが、スイスのヒンウィルにあるザウバーの風洞がFIAのホモロゲーション向けに使用できなくなったこともあり、最終的には1年延期することを決定していた。
この決定についてさらに詳しく説明したフローリーは、厳しいシーズンだったことを考えると、昨年アップデートを実施していれば「良かった」と認めつつも、上記風洞の問題により、2024年末にホモロゲーションを取得するには、あまりにも時間的制約が大きすぎたと述べている。
「空力アップデートを実施するという決定は、開発ペースに追いつくために2024年中に下された」とフローリー。
「当初は2025年シーズンの導入を目指していたが、(ホモロゲーション取得用の)風洞がザウバーから(アメリカの)ウインドシアへと変わったことで、2025年の導入は不可能だった。当初の計画では、2025年の初頭に風洞でホモロゲーションを取得する予定だったが、それはすでに非常にタイトなスケジュールだった」
「風洞の変更により、2025年仕様の全マシンは(2024年の)12月までにザウバーでホモロゲーションを取得する必要があった。それは不可能であり、パフォーマンス、スタイリング、そして開発の質のいずれにおいても、大きな妥協を強いられることになっただろう」
「そこで我々は(アップデート投入を)2026年に延期し、詳細を詰める時間を確保することにした」
フローリーはまた、トヨタのスタイリング部門が今回のアップデートに与えた影響についても強調し、空力的な考慮から、日本からの提案のすべてを最終的なホモロゲーションデザインに取り入れることができなかったことを認めた。
「最初のハイパーカーには明確なスタイリング上のアイデンティティがなかったが、アップグレードを決定した際に、重要な目標のひとつとして、トヨタらしさをより強く打ち出すことを掲げた」
「最終的には、TMC(日本のトヨタ)のスタイリング部門の尽力のおかげで、この目標は見事に達成された」
「以前のバージョンと比べて、いまのクルマはかなりクールに見えると思う。これは妥協点だ。提案されたスタイリング要素の一部は空力性能に悪影響が大きすぎて採用できず、一方で空力性能を優先した解決策はスタイリング面で妥協を強いられるものだった。そのため、両者の間で適切なバランスを見出す必要があった」

