GM(ゼネラルモーターズ)は、GTPクラス(キャデラック)とGTDプロクラス(コルベット)の両方でマニュファクチャラーズ・タイトルを獲得する快挙を成し遂げた。

 キャデラックにとって、現代のIMSA時代における5度目のタイトル獲得は、2014年以降のトッププロトタイプクラスにおいて最多の記録となる。一方、アクション・エクスプレス・レーシングは7度目のクラス・チームタイトルを獲得し、チーム・ペンスキーやチップ・ガナッシ・レーシングと並び、歴代3位タイの記録を達成した。

 GMのグローバル・モータースポーツ・コンペティション担当副社長であるエリック・ウォーレンは次のように述べた。

「今年はふたつの素晴らしいチームに恵まれた。我々は『チーム・キャデラック』というアプローチで取り組んだが、キャデラック・チームが見せた安定感は本当に驚くべきものだった。昨年のインディアナポリスを皮切りに、どのサーキットでもキャデラックの活躍が話題になったし、確か10戦連続で表彰台に上がっているはずだ……コルベットも同様だ。激しい戦いだったが、正直なところ、もう少しクリーンな展開であってほしかったという思いもある」

スタートと同時のタイトル確定は「奇妙な感覚」とエイトケン。単独IMSA王者の誕生はベルグマイスター以来、20年ぶり
チームメイトのアール・バンバー(左)、フレデリック・ベスティ(右)とともに笑顔を見せる2026年IMSA GTPチャンピオンのジャック・エイトケン(中央/31号車キャデラックVシリーズ.R) 2026年IMSA最終戦プチ・ル・マン

 マルコ・ソーレンセンは、カー・ブランシュにとって初となるGTDプロクラスでの勝利について、「明らかにまったく予想外のことだった」と認めた。

 同チームにとって、このクラスへの参戦はまだ4戦目での快挙となった。

「今日は自分たちにできることをすべてやり遂げたと思う」とソーレンセン。

「IMSA選手権ではイエローコーションが頻繁に出るため、完璧な戦略を立てることは不可能だ。今日の僕らの戦いぶりには、満足している。レース終盤の2時間で、いつの間にか好位置につけることができたからね」

2026IMSA第11戦プチ・ル・マン
GTDプロクラスで優勝を飾ったカー・ブランシェ

■レース終盤に電卓を叩いたドライバー

 GTDプロクラスのチャンピオンに輝いたコナー・デ・フィリッピは、ニール・バーヘイゲンがポール・ミラー・レーシングの1号車BMW M4 GT3エボでフィニッシュを目指して走行していたレース最後の20分間、ポイント状況を把握しようと電卓を手に計算していたことを明かした。

「あの時が一番不安だったね。計算が合っているか、何度も確認していたんだから」

 デ・フィリッピにとって待望のIMSA選手権初タイトルとなったが、これは彼がクリス・ミースとともにランド・モータースポーツのアウディR8 LMSでADAC GTマスターズのタイトルを獲得してから、ちょうど10年という節目の時期に達成されたものだった。

「さっきチームのみんなにも話したんだけど、今朝起きたら(Facebookの)『思い出』機能でその時の投稿が出てきたんだ。2016年にランドでGTマスターズのチャンピオンになったのと、まさに同じ日だった。とても運命的なものを感じた。今朝それを見たとき、『これは良い予兆かもしれない』と思ったんだ」

 デ・フィリッピは、昨年ケントン・コシュとともにランダム・バンダルズ・レーシングのBMWでGTワールドチャレンジ・アメリカのプロクラス・タイトルを獲得しており、これで北米におけるGT3選手権の連覇を達成したことになる。

2026IMSA第11戦プチ・ル・マン
GTDプロクラスのタイトルを獲得したポール・ミラー・レーシングの面々

■レクサスの3人が悲鳴

 GTDプロクラスで最多の計126周をリードしたジャック・ホークスワース、ベン・バーニコート、カイル・カークウッド組のバッサー・サリバン14号車レクサスRC F GT3は、最終リスタート時にバーニコートが首位から3番手に後退し、さらにレース終盤にエネルギーの追加補給を余儀なくされた結果、クラス10位に終わった。

 この3人にとっては、そもそも過酷な一日となっていた。マシンのクールスーツ・システムに不具合が生じたため、各ドライバーはシングルスティンでの走行を強いられた。スティントを終えてマシンから降りる際、3人とも肉体的に疲弊しきった様子だった。

 バーニコートは次のように語った。

「とんでもない一日だった。トップに立ち、最後尾に落ち、またトップに返り咲いたんだ。レース開始から2時間でクールスーツが故障し、全員が限界まで力を振り絞らなければならなかった」

「それでも終盤まで優勝争いに絡んでいた。何度か賭けに出る必要があり、まるでカジノで14号車に全財産を賭けるような瀬戸際の状態だった。あと一歩のところだったが、最終的には勝利を逃してしまった」

レクサスRC F GT3
バッサー・サリバンの14号車レクサスRC F GT3

 チェッカーフラッグが振られてから6分後、レースコントロールから「レース終盤のエネルギー使用量を調査中」とのメッセージが表示されたことで、どのクラスや車両が対象なのかを巡って一時的な混乱が生じた。

 Sportscar365が把握したところによると、調査の対象となっていたのはGTDクラス3位でフィニッシュしたDXDTレーシングの36号車コルベットだったが、最終的に違反はなかったと判断された。

シボレー・コルベットZ06 GT3.R
DXDTレーシングの36号車シボレー・コルベットZ06 GT3.R

 IMSAのYouTubeチャンネルは、レース開始直前に登録者数200万人を達成した。

 IMSAプレジデントのジョン・ドゥーナンは、木曜日に行われたシリーズ恒例の演説『ステート・オブ・ザ・スポーツ』の中で、同チャンネルがF1やMotoGPに次ぐ世界で3番目または4番目に登録者数の多いモータースポーツ・シリーズのチャンネルであり、NASCARと順位を競い合っていると述べている。

2026IMSAプチ・ル・マン
スタート前セレモニーの様子 2026IMSA第11戦プチ・ル・マン
アキュラARX-06
IMSA最終レースを戦ったアキュラARX-06

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