その後、モクに替わった61号車フェラーリはピット作業での遅れやコースアウトによるタイムロスなどでクラス4位に後退。モクからバトンを継いだグリフィンが3番手まで挽回するも、モクの2度目のドライブ中にピックアップの症状が出てしまいペースダウン。ふたたび5番手となってしまった。

 チェッカーまで残り2時間、再度澤にバトンタッチし挽回を目指す61号車フェラーリだったが、LM-GTEプロクラスの97号車アストンマーチンと66号車フォードのバトルに巻き込まれ、本来のペースが発揮できない状況に。

スターティンググリッドに並ぶウェン-サン・モク、澤圭太、マット・グリフィン
スターティンググリッドに並ぶウェン-サン・モク、澤圭太、マット・グリフィン

 それでも4番手の86号車ポルシェに肉薄する位置まで迫った澤は、最後のスティントをグリフィンに託す。アンカーのグリフィンはGTEプロクラスのマシンをも凌ぐハイペースで周回を重ね4番手を走行。その勢いのまま表彰台圏内を目指したが、1ラップダウンとなっている状況では挽回が難しく、第4戦は4位でチェッカーを受けることとなった。

「スタートドライバーは開幕戦のシルバーストン以来でしたが個人的には納得のスティント、頭も使った会心の走りができたと思っています」と語った澤。

「WEC前半戦とル・マンを経て、世界レベルのドライバーたちと、技術も意識も対等に戦える感触がより強く感じられています」

「9月からはメキシコ、アメリカと知らないサーキットでのレースが続き、チームもウェンも不利な点をどれだけ最小限に留めるか、決勝でのロスの積み重ねをいかに抑えるかが鍵になるはずです。僕も自分のできることでチームに貢献しながらさらに成長していきたいと思っています」

「僕らのチームがシーズンをリードしていること自体、実は驚くべき状況なのかもしれませんが、シーズン序盤にチームが良いレースをしてきた結果であり、このままこの調子を持続すれば本当にチャンピオンとなることも夢ではないはずです」

中嶋一貴、アンドレ・ロッテラー、小林可夢偉とともにWEC富士記者会見に臨んだ澤圭太
中嶋一貴、アンドレ・ロッテラー、小林可夢偉とともにWEC富士記者会見に臨んだ澤圭太

「その為にも次の北米2連戦はチームの今季を占う意味でも非常に大切で、どんな形で自分たちのディスアドバンテージがなくなるアジア決戦(第7戦富士、第8戦上海)に戻ってこれるかに、ぜひ注目をしていただきたいですね」

 WECの次戦は9月2~4日、メキシコシティのアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスで第5戦が行われる。

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