「非常に残念なレースとなってしまいました。我々はここメキシコへ勝利を目指してやって来て、両チャンピオンシップでのポイント差を詰めるチャンスだと考えていましたが、ポルシェに敵いませんでした」と村田久武TOYOTA GAZOO Racing代表は敗北を認める。
「ドライバーを含めたチームは今週末、全員が全力でレースに挑んでくれましたが、望んでいた結果にはなりませんでした。気持ちを切り替えて次のレースに備えます」
第2戦スパ以来、3戦ぶりに表彰台に登った8号車トヨタの一貴は「僕ら全員にとって厳しいレースとなってしまいましたが、少なくともノートラブルで完走し、表彰台に上がれたことは良しとしなくてはならないでしょう」と語った。
「僕のスティントでは7号車トヨタがタイヤを3スティント連続で使うストラテジーを採った一方、僕はニュータイヤで出ていった。そうしたら、なぜか向こうが後ろになっていました」と自身の担当スティントを振り返った一貴。
マシンのフィーリングは「最初のスティントではバランスが悪く、かなり苦労しました。バランスを良くするためにいろいろな面でクルマをいじっているうち、セカンドスティントになってから、ようやくドライブしやすくなっていった」という。
「僕たちの8号車トヨタにとっては第2戦スパ以来の表彰台であり、その点では良かったです。全体的に厳しいものとなったレースウイークですが、全力を尽くしました」
また、7号車トヨタの可夢偉も「ベストを尽くしましたが、残念ながら今日はポルシェにプレッシャーをかけることができませんでした」とレースを振り返った。
「僕らのマシンがこのコースに合っていないことは分かっていました。ポルシェとはトラフィックの処理が絡んだセクター2でのタイムのバラつき方に差がありましたね」
2週間後に迫る第6戦に向けては「メキシコと前戦のニュルブルクリンクがトヨタにとって一番厳しいところ。このふたつを乗り切れたので、僕らはもう一度よくなると思います。表彰台を逃したのは残念ですが、これもレースですし、オースティンに向けて士気は高まっています。次戦は必ず勝利を争えるよう、全力を集中して臨みます」と意気込みを語った。
WECの次戦、第6戦は2週間後の9月15~17日にアメリカ・オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催される。