8時間を迎えるまでに12回のSC導入を数えるなど、アクシデント多発のレースは終盤を迎えても各所でスピンやクラッシュ、マシントラブルなどでコース上にストップするマシンが続出。
スタートから9時間30分直前に総合3番手を争う17号車ベントレー、43号車BMW、マンタイ・レーシングの911号車ポルシェ911 GT3 Rの3台に他クラスのポルシェ911カップカーが絡む多重クラッシュが発生したほか、10時間20分過ぎには総合首位を走る74号車アウディが駆動系トラブルによってコース上でストップ、リタイアを喫している。
そんななか迎えたレース終盤、3番手争いのなかで起きたアクシデントをすんでのところで交わし総合5番手につけていた911号車ポルシェが、上位陣とピットインのタイミングをずらし総合首位に浮上する。
残り1時間30分でトップに立ったマンタイ・レーシングはその後、チェッカーまで残り50分を切ったところで最後のピットインを行い、見た目上6位、実質のトップとしてレースに復帰した。
ところが、レースは思いがけない結末を迎える。レース残り25分を切り、見た目上の首位を走る37号車アウディ以下、トップ4につけるマシンがまもなく最後の給油タイミングを迎えるとみられていたその時、ターン9で3台のマシンが絡む多重クラッシュが発生。これにより今レース15回目のSCが導入された。
この時点で37号車アウディの燃料が最後まで持つのか予断を許さない状況だったが、3台中2台のマシンが激しい衝突を起こしたことからドライバーの救出作業ならびにコースの復旧に時間を要すと判断されレースは赤旗中断に。
そして、この赤旗はスタートから11時間56分後に解除されない旨が伝えられ、アクシデント直前に記録された順位が最終結果となることが確定。この結果、アウディ・ワークスドライバー3名を擁した37号車アウディが2018年IGTC開幕戦のウイナーとなった。
総合2位はメルセデスAMGチーム・サンエナジー1・レーシングの75号車メルセデスAMG GT3(ケニー・ハブル/トリスタン・ボーティエ/ジェイミー・ウィンカップ/ラファエル・マルチェロ組)、同3位にはプロ・アマクラスのブラック・スワン・レーシング、540号車ポルシェ911 GT3 R(ティム・パーパス/ジェローム・ブリークモレン/ルカ・ストルツ/マーク・リーブ組)が入り表彰台をドイツメーカー3社が分け合うこととなった。なお、巧みなレース運びで勝利を目前まで引き寄せていた911号車ポルシェは、991号車ポルシェに次ぐ総合6位/クラス4位に入っている。
この他のクラスは、レース最終盤の大クラッシュに巻き込まれたアウディスポーツ・カスタマーレーシングの69号車アウディR8 LMSがアマクラスのウイナーとなったほか、ポルシェ911カップカーなどで争われるBクラスはグローブ・モータースポート・Ptyの4号車ポルシェGT3カップがクラス優勝を達成。
また、GT4規定マシンで争われるCクラスはボート・ワークス・レーシングの30号車BMW M4 GT4、インビテーション(I)クラスではMARCカーズ・オーストラリアの91号車MARC II V8がそれぞれクラスウイナーとなった。
全4戦からなるIGTC次戦第2戦は6月26~29日、伝統の『トタル・スパ24時間レース』がベルギーのスパ・フランコルシャンで開催される。
A major crash has brought out the Safety Car at the #B12HR pic.twitter.com/5rhMCSB8xU
— Bathurst 12 Hour (@Bathurst12hour) 2018年2月4日