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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2019.10.04 06:30
更新日: 2019.10.03 20:58

WEC:グッドイヤー、雨対策にも万全を期し第2戦富士に挑む。山下健太が日本での成功の鍵に

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ル・マン/WEC | WEC:グッドイヤー、雨対策にも万全を期し第2戦富士に挑む。山下健太が日本での成功の鍵に

 グッドイヤーはシルバーストンでのレースで採用した2種類のドライタイヤを提供する予定です。WECの規制では3種類のドライタイヤの提供が認められており、グッドイヤーはシーズン中間で3つ目の投入を考えています。
 
 富士は、モンスーンのような気候で知られていますが、グッドイヤーは、このようなウエットコンディションにも充分に対応できる用意があります。グッドイヤーのウエットタイヤは、フロリダ州セブリング、そして北アイルランドのビショップコートで既にテストを実施しており、両サーキットでは大量の水をまき、富士エリアにおいて頻繁に発生する大規模な水溜りのシミュレーションを行いました。

 グッドイヤーは今回のレースに先立ち、セブリングとモンツァにおいて、テストとともに集中開発プログラムの実施を継続して行います。モンツァでは最初のシケイン設置を行わず走行テストを実施します。
 
 6月にル・マンで開催されるWEC最終戦で予想されるトップスピードでの走行が可能になり、グッドイヤーの24時間耐久レースへの復帰に価値有るデータをもたらすでしょう。

■山下健太選手起用によるアドバンテージ

 グッドイヤーは、ハイクラス・レーシングが山下健太選手を起用したことを強みとしていきます。山下選手は2016年に全日本F3選手権で優勝、2017年にはスーパーフォーミュラに初参戦を遂げました。富士スピードウェイでの豊富な経験を持っており、開発においてもグッドイヤーチームのサポートを行います。

 トヨタ育成ドライバーである山下選手が今回参戦することで、かつて日本で開催されたスポーツカー世界選手権でグッドイヤーが達成した戦果を再現することとなるでしょう。

2019/2020年シーズン、WECに初挑戦している山下健太
2019/2020年シーズン、WECに初挑戦している山下健太

 
 1992年には鈴鹿サーキットにおいてグッドイヤータイヤを装備したトヨタTS010がF1ドライバーのヤン・ラマース、ジェフ・リース、デビッド・ブラバムをドライバーに迎え、準優勝を遂げました。
 
「歴史は繰り返す」と言うように、ブラバムは、グッドイヤーをブラバム・オートモーティブ・ロード・アンド・レースカーのテクニカルパートナーに迎え、11月には『ブラバムBT62』がブランズ・ハッチにおいてレースデビューすることを発表しました。

 グッドイヤーにとって、富士スピードウェイには他にも鮮明な思い出があります。1976年と1977年には日本グランプリが開催され、その両方でグッドイヤータイヤを装着したチームが優勝しました。
 
 1977年にはジェームス・ハント(マクラーレンM26)が、1976年にはマリオ・アンドレッティ(ロータス77)がトップチェッカーを受けました。
 
 このレースが有名な理由が他にもあります。2013年に公開された映画『ラッシュ/プライドと友情』において描かれたハント対ニキ・ラウダの壮大なライバル関係のクライマックスとなりました。
 
 当時の富士スピードウェイのコースレイアウトは、1988年スポーツカー世界選手権で最後に使用されました。同選手権ではドイツ人のフランク・ジェリンスキーとジョン・ウインターがポルシェ962で参戦し、表彰台に上りました。

 2019/2020 FIA 世界耐久選手権第2戦富士6時間耐久レースは、2日間にわたる練習走行・予選を経て、日本時間10月6日(日)の11時にスタートします。


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