最後に2017年シーズンに向けた意気込みを問われた3名。一貴は「今年のル・マンでは非常に悔しい思いをしましたけど、来年勝つことで今年の結果がより大きな意味を持つと思いますし、素晴らしいストーリーのはじまりだった、と思うことができるはず。だからこそ来年は勝ちたい」と力強くコメント。続いて可夢偉も「来年は絶対にル・マンで勝って、優勝を感謝の気持ちにしたい」と意気込んだ。
最後に村田氏は「レース直後はとても悔しくて、辛くて、何のために今まで仕事をしてきたのだろう、と思っていた。けれど、日本に帰ってきた時、レースを見ている人だけでなく普段レースに興味のない人にもトヨタがル・マンでレースをして、ゴールまであと3分で惨敗したということが浸透していたことを知った」と今年の悲劇を振り返る。
「負けた結果、(別の)良い反応が起き始めた。これでトヨタがハイブリッドを使ってル・マンで勝った時、“本物”になると信じている。そういうものを全部背負って彼らときっちり勝って、ここに帰って来ることができればと思います」
今シーズン、トヨタがWECに投入したTS050はル・マンに注力したマシンであるとされながらも、シーズン終盤に連続表彰台を獲得したほか、最終戦バーレーンまでタイトル争いを繰り広げた。2017年にはさらなる体制強化を図るとの噂もあり、今年の戦いぶりを踏まえると1991年以来の日本勢“快挙”も夢ではないだろう。
