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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2021.10.14 12:04

マッドパンダ、2台へと体制拡大し2022年GTWCヨーロッパ参戦へ。TCRからジロラミの起用も検討

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ル・マン/WEC | マッドパンダ、2台へと体制拡大し2022年GTWCヨーロッパ参戦へ。TCRからジロラミの起用も検討

 2台体制への拡張はチームの組織構造の変更を伴うものだが、過去2シーズンにわたって構築してきてたチームは、追加される役割に向けシャッフルするのに適した状態にあると、コンパンクは説明している。

 マッドパンダはGT3プログラムのメンテナンスベースを、QEVテクノロジーズの施設内に置いている。したがって、2台体制へと拡張するにしても、それほど多くの追加のインフラを必要とはしない。

「2台とする際の利点は、コストの面にある」とコンパンク。

「構造的に、すべてを2倍にする必要もない。メカニックについては、彼らの働きには僕はとても満足している」

「彼らを2台に分けて配置することは、じつに簡単なことだ。現在、僕らのメカニックの中には、簡単にチーフメカとなれる人物が4人いる。彼らは本当に信頼できるスタッフだ」

「モンツァで、記録的な速さでエンジン交換を行ったとき、彼らはそれを示してくれた。予選でエンジンが壊れ、レースまで4時間。メルセデスAMGからは『サーキットでのエンジン交換はトップチームでも5時間半を要する。ノーチャンスだ』と言われたが、僕らのメカニックは3時間半で交換を行った」

「クルーとエンジニアをどのように分割するかはすでに分かっているから、2台目を導入できることは本当にハッピーだ」

「アカデミーから、多くのエンジニアが僕らのところへ来ている。彼らは過去2年間で大きく成長したので、次のステップへと進む準備ができている」

GTWCヨーロッパに参戦するマッドパンダ・モータースポーツのメルセデスAMG GT3
GTWCヨーロッパに参戦するマッドパンダ・モータースポーツのメルセデスAMG GT3

 チームはADAC GTマスターズへの参戦を最終決定していないが、参戦するとなればマッドパンダにとっては新たな挑戦となる。

 GTWCヨーロッパのエントリーについては、引き続きシルバーカップとなることをコンパンクは示唆しているが、これはSROが新たなドライバー・レーティング要件を発表する前の発言だった。SROの発表内容によれば、現在の若手シルバードライバーは、ゴールド・ステータスへとアップグレードされることとなる。

「僕らは、1台体制でADAC GTマスターズに参戦することも検討している」とコンパンク。

「この計画は、まだ固まっていない。どのチャンピオンシップに参戦するかという観点においては、僕らが行き先を決めるのにはまだ数ヶ月の時間がある。まだ何も決定していない」

「素晴らしいことに、SRO(GTWCヨーロッパ)とGTマスターズのカレンダー間には、日程の重複がない。僕にとっては、これは現在世界で最高のスプリント競技であり、そこには最高のチームと最高のドライバーがいる」

「僕らは、そこで自分たち自身を証明したいと思っている。本当に興味深いリザルトが得られると思うので、その可能性があるのなら、やらない手はない」

 この2022年に向けた拡張計画のなかで、組織のマネジメントに集中するため、コンパンクはドライバーの役割を辞めることを考えているという。

「2台体制となると、求められることはより厳しくなる。また、GTマスターズをやることになれば、ヨーロッパ中を飛び回ることになる。そうなれば、僕は運転することができなくなる」

「自分の競争力も維持したいが、チームをマネジメントするという仕事によってドライビングが妥協を強いられるようであれば、ドライバーは辞める」

「チームとしては、レースごとに改善を果たしてきた。毎週末、素晴らしいパッケージを持ち込むことができた。年間の成績としては、今年は能力を証明できなかったが、スパではそれを証明することができた」

「来年も成長を続け、多くを得たい。まだ、トップにはたどり着いていないからね」


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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