15時間目に入る直前、LMP3クラスのフォーティ7・モータースポーツ/デュケインD08・ニッサンが炎上するアクシデントが発生し13回目のFCYが導入される。その後も夜明けまでに2度FCYが出され、その最中で02号車キャデラックが燃料ポンプのトラブルで優勝争いからの離脱を余儀なくされた。
スタートから17時間過ぎ、マジックアワーのデイトナをリードしたのは60号車アキュラだ。しかし、ライバルたちも簡単に独走を許したりはしない。18時間を迎える前に10号車アキュラがポジションを奪えば、60号車が相手のミスに乗じて順位を奪い返す。
ウェーレン・エンジニアリング・レーシングの31号車キャデラックDPi-V.Rは、60号車との首位争いを制し19時間目をトップで迎えるが、30分後には直前のピットインのノーズを交換した5号車キャデラックにトップを奪われた。それもピポ・デラーニのドライブで再逆転し、20時間目のタイムシートは31号車が最上段に載っている。その後はロイック・デュバルが乗り込んだ5号車キャデラックが同門対決を制してリードを奪い、アキュラ2台とキャデラックのペアの上位4台がラスト3時間の戦いに入っていった。
スタートから22時間、約5時間半ぶりに導入されたFCYによって各クラスの上位陣のギャップがリセットされる。DPiクラスでもこの前後で各車がピットに入り、リスタート時には10号車アキュラを先頭にしたワンパックとなる。この直後トム・ブロンクビスト駆る60号車アキュラが10号車を交わしてトップに浮上。次のルーティンピット後も首位を守ったまま最後の1時間に突入した。
そのラストアワーでもGTD車両のストップによってFCYが出されたため、ふたたび上位陣の差が詰まる。リスタートのタイミングは残り29分。FCY中のピットストップに追加のスプラッシュを行わなかった60号車と10号車のアキュラ2台が、ちょい足しした31号車と5号車のキャデラック勢を先行するかたちで“スプリントレース”が開始される。
首位を行くのはインディ500通算4勝を誇るカストロネベスがドライブする60号車アキュラで、これを1秒以内の差で10号車アキュラが追いかける。3番手にはデュバル駆る5号車キャデラックが順位を上げてきた。しかし、31号車キャデラックを交わしてきたデュバルのペースを持ってしてもアキュラの2台を捉えるには至らない。また、2番手テイラーもカストロネベスから徐々に遅れ始める。最後は単独でファイナルラップに入った60号車アキュラが761周目にトップチェッカーを受け、3.028秒差の2位となった10号車とともにアキュラ車によるワン・ツー・フィニッシュを飾った。
3位は5号車キャデラックで、トップとのギャップは4.420秒となった。31号車キャデラックは4位でフィニッシュ。可夢偉組の48号車キャデラックは22周遅れの総合11位/DPiクラス5位となっている。



