ひとつの結果を出して安堵の表情を浮かべた澤は、来年以降の継続参戦も積極的に検討しているようだ。ただし、シリーズには改善点なども提言しているという。
「実はこの週末、ベンジャミン(SROモータースポーツ・グループ・アジアを率いるベンジャミン・フラナソビッキ)とも30分くらい一緒に話をしました。僕は前(GTアジア時代)からこのレースを知っているので、『ジャパンカップができて、どう?』などといろいろと質問され、僕もエントラントとして参戦コストなどの面を見ていますから、『ここはこうした方がいいと思う』とか、『去年はS耐に同じ車両で出てたけど、それと比べてこうだよ』といった話をしましたね」
現状、GTWCアジアは木曜から走行が始まることもあり、その部分でタイヤ代や燃料代、人件費にまつわるコストが上がる傾向にあるという。「それだと日本のレースでよくあるパターンになってしまうので、来年またレギュレーションをブラッシュアップできれば、もっと(参戦台数が)集まると思う、という話もしました」と澤。
ドライバーだけでなくチームを率いる立場として、シリーズ側とも良い関係が築けているという澤は、「このレースは絶対、アマチュアドライバーを抱えているGT3、GT4のチームにとっては、すごく魅力的なレースになっていくと思います」と断言する。
シリーズとしても、来季は参戦台数の増加を見込んでいるようだ。噂では、エントリーのキャパシティは30数台と言われている。果たしてどれだけの台数がエントリーするのか、そしてどんな戦いが繰り広げられるのか。“右肩上がり”のシリーズとして、GTWCアジアは2023年も注目のカテゴリーとなりそうだ。

