スタート直後は予選2番手だった28号車JOTAのデビッド・ハイネマイヤー・ハンソンがトップに浮上したが、クラス最後尾スタートだったユナイテッド・オートスポーツ23号車のギド・バン・デル・ガルデが力走を見せて序盤からポジションを上げ、やがてレースをリードする展開に。

 3時間経過時点では、ユナイテッドの23号車に続き、WRT31号車、JOTA28号車というオーダーになっていた。

 4時間が経過する頃には、首位23号車のギド・バン・デル・ガルデにWRT31号車のフェルディナンド・ハプスブルクが迫り、両車は激しい接近戦を展開する。

 ここでは23号車が順位を守ったが、その後FCYの直前にピットインしていたWRT31号車、JOTA28号車がアドバンテージを手にし、反対にユナイテッド23号車は首位争いから脱落してしまう。

 終盤、首位31号車ロビン・フラインスと2番手の28号車ピエトロ・フィッティパルディは接近戦となるが、残り35分を切ってからのラストピットで、28号車が逆転に成功しトップに躍り出る。実質の2番手には、ピットタイミングがオフセットしているアルピーヌ・エルフ・チームがつけることに。

 ところが残り22分、31号車はふたたびピットにマシンを向けると、トラブルかガレージへと入れられてしまう。さらに3位争いも白熱。ユナイテッドの23号車に41号車WRTのルイ・デレトラズが迫り、最終盤の第2シケインで2台ともにコースを外れるなか、デレトラズが前へ出た。

 これにより、JOTA28号車が優勝。2位にアルピーヌ・エルフ・チームの36号車、3位にWRT41号車が続いている。

LMP2クラスを制したJOTAの28号車オレカ07・ギブソン
LMP2クラスを制したJOTAの28号車オレカ07・ギブソン

■LMGTEアマ:4位のコルベットが早々とタイトルを決める

 LMGTEアマクラスでは、序盤はクラスポールスタートだったアイアン・デイムスの85号車ポルシェ911 RSR-19がレースをリードするが、3時間経過時点ではデンプシー・プロトン・レーシングの77号車ポルシェが首位、アイアン・デイムス85号車、コルベット・レーシングの33号車シボレー・コルベットC8.Rが続く展開となっていた。

 しかし3時間経過直後のセーフティカー明け、33号車コルベットのニコラ・バローネが85号車ポルシェのミシェル・ガッティングを第2シケインで捉え、実質の2番手へと浮上する。

 さらに4時間経過を前に、GRレーシングの86号車ポルシェと77号車ポルシェを立て続けにパスしたコルベットはこの時点での実質トップへと浮上するが、あとはピットタイミングがオフセットしているデンプシー・プロトン77号車との争いとなる。

 最終的には最小ピット回数でレースを走り切った77号車が首位を守り切ってクラス優勝。2番手にはアイアン・リンクスの60号車ポルシェが続き、GRレース86号車がル・マンに続き3位表彰台を獲得した。

 4位に入った33号車コルベットは、2レースを残し、ベン・キーティング/ニッキー・キャツバーグ/ニコラ・バローネの3人がGTEアマクラス最後のドライバーズタイトルを決めている。

 日本勢では、11番手スタートのDステーション・レーシング777号車アストンマーティン・バンテージAMRの星野敏が序盤、前述のとおり8号車トヨタに幅寄せをされる形でアスカリ・シケイン進入でバリアに大クラッシュを喫し、わずか7周の走行でリタイアとなってしまった。

 また、クラス9番グリッドからスタートしたケッセル・レーシング57号車フェラーリ488 GTE Evoはスタートから木村武史が力走を見せるも、レース中盤にテクニカルトラブルに見舞われてしまう。ピットでの修復を試みたものの最終的にはリタイアを選択している。

 WECの次戦第6戦は9月8~10日、静岡県の富士スピードウェイで6時間レースが行われる予定だ。

LMGTEアマクラスを制したデンプシー・プロトン・レーシングの77号車ポルシェ911 RSR-19
LMGTEアマクラスを制したデンプシー・プロトン・レーシングの77号車ポルシェ911 RSR-19
クラス4位に入ってドライバーズタイトルを決めたコルベット・レーシングの33号車シボレー・コルベットC8.R
クラス4位に入ってドライバーズタイトルを決めたコルベット・レーシングの33号車シボレー・コルベットC8.R

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