「タイヤを作動温度に入れることが(低温条件もあって)難しかった」。ちなみにニュータイヤでのアタックも試みたが、その時には残念ながら「雨が落ちてきてしまったんだ」。
「午後の雨はかなりトリッキーではあったけど、初めてウエットタイヤとのコミュニケーションもできたし、有意義なテストになったね。今日もホンダ勢トップだったのはもちろんいいことだけど、まだ僕は毎ラップ、何かを学んでいるところなんだ。もっとマシンをインプルーブさせていく必要があると思う。今日も僕の上にはトムスがいるわけだしね」
順位はあまり気にしていないようでいて、早くもトムスに狙いをつけている不敵さも感じさせるガスリー。SF14というマシンについても、「こういうマシンは好きだよ。素晴らしい。パワーがあって、ダウンフォースもある。タイヤもグリップするし、富士の100Rのような高速コーナーはドライブしていて本当に楽しい」と、自身のドライビングとの相性の良さを感じている様子。
翌日の富士テスト2日目を終えれば、いよいよ次は開幕戦鈴鹿を迎える。「まだこのマシンに乗って3日目だけど、着実に学べていると思う。もちろんチームと一緒にさらに仕事を進めていく必要があり、コンペティティブな状態で開幕戦を戦えるように準備しなければならないが、そうできるとも感じている。このカテゴリーの経験が豊富なアンドレ(ロッテラー)やカズキ(中嶋一貴)、JP(デ・オリベイラ)たちが抱く自信とは種類が違うと思うけどね。その状況、状況のなかで常にトップを狙っていきたい」
鈴鹿テストでロッテラーが「もしかしたら(ストフェル)バンドーンより上かもしれない」と評した逸材は、富士でさらに輝きを強めつつある。初めてづくしの日本でのスーパーフォーミュラ参戦ながら、すでにホンダ陣営のエースとなりつつある。テスト2日目、そして開幕戦でのガスリーのパフォーマンスへの期待がさらに高まってきている。
