「今年から久しぶりにフォーミュラに復帰して、いろいろな問題を抱えていたり、自分自身も思うように走れなくて非常に苦しいシーズンを過ごしてきました。チームもエンジニアを新しく海外から呼んでくれたので、結果が出せてよかったです」と、5年ぶりのスーパーフォーミュラの表彰台を喜んだ。

 チーム監督として今年から現場を束ねる片岡龍也監督も、満面の笑みでこの結果を喜ぶ。

「戦略は今日の午前の練習走行を見て決めました。燃費は4周走れば足りるということが分かっていました。クリアなところで走れればチャンスがあるし、4ラップ後に入れば、かなり攻めている戦略なのでウチより早く入るチームはないだろうと。あとはソフトタイヤを中心にしようと話していましたが、レースでどこまで保つか。ウォームアップでは(レースの最後まで)保つだろうと。保たなかったから仕方ない、もう一回ピットに入ろうと」

 直前の練習走行で、燃費、そしてソフトタイヤのライフを他のチームよりも精密に見極め、そのアドバンテージを最大に活かせる戦略を考案できたことが、今回のチームルマンを好結果に導いた。

「僕らは10番グリッド、15番グリッドからスタートするので勝負をしないと絶対に上位は狙えない。ただ、行ける予感というか、他の選択肢では前に行ける戦略にはならなかった。ですので、2台とも同じ作戦で行きました。トップのペースも思ったより遅かったのがウチのチームにとってかなりいい方に傾きました。スタートして10周目くらいには、『これってもしかして、すごく上に行っちゃうんじゃないの?』と思いました。あとは、最後まで保つことを祈るだけ(笑)」と片岡監督は続ける。

 半ばギャンブルのような思い切った戦略を選択できたのも、これまでのチームルマンとは違う雰囲気を感じさせる。今年のチームルマンはドライバーラインアップが2名とも昨年から変わり、片岡監督が就任。さらには、元F1フェラーリのエンジニア、そしてDTMのエンジニアと両外国人を迎え入れ、メカニックも変わった。ほぼスタッフ総入れ替えの状態で臨んでいるスーパーフォーミュラで、序々に好結果を残し始めている。

「これも監督のおかげ……と言いたいところですが(苦笑)、今年はチームのスタッフ、メンバーががらっと替わって、空気が変わったと思います。流れもいい方に来ているので、このままいい流れに乗って、チャンピオンシップも意識していきたいと思います」と締めた片岡監督。この勢いがどこまで本物なのか、次のSUGO戦でその真価が見える。

本日のレースクイーン

亀澤杏菜かめざわあんな
2025年 / スーパーGT
Astemoアンバサダー
  • auto sport ch by autosport web

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

  • auto sport

    auto sport 2025年6月号 No.1608

    [特集]レッドブル 角田裕毅
    5つの進化論

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円