今季、スーパーフォーミュラ(SF)への復帰を目指しているとみられるロイック・デュバル。2月4日に行われたトヨタの体制発表会で名前は発表されなかったものの、トヨタ陣営のSFシートのうち、3席が“TBD(調整中)”となっており、水面下でデュバルとの交渉が続いていると考えられていた。しかし、ここにきてデュバル本人がSF参戦に消極的になっていることが明らかになり、新たな候補として関口雄飛の名が再浮上してきた。

 デュバルは昨年、世界耐久選手権(WEC)とフォーミュラEに参戦したものの、SFには参戦せず。それでもシーズン中のメーカーテストや11月の鈴鹿テストには姿を見せ、SF14をドライブしたほか、2016年シーズンに再びレギュラーシートを掴むべく、前向きに活動する姿勢も見せていた。

 加入チームの筆頭候補に挙がっていたのが、星野一義監督率いるチームインパル。一部ではチーム加入は確実とまで言われていたが、4日の体制発表間際にジェームス・ロシターもドライバー候補として浮上していることが判明。デュバルとロシターがインパル20号車のシート争う形となっていた。最終的にトヨタ体制発表ではTBDとだけ公表されたが、発表会当日に一瞬、トヨタ系のウェブサイトでチームインパルの欄にデュバルの名前が掲載され、その後削除されるというハプニングもあった。こういった状況を考慮しても、やはりデュバルのチームインパル加入はほぼ確実と思われていた。

スーパーフォーミュラ参戦を希望していたロイック・デュバル
スーパーフォーミュラ参戦を希望していたロイック・デュバル
 しかし、ここにきて状況が一変。昨年の鈴鹿テストとは異なり、デュバルからSF復帰へ消極的な発言が増え始めているというのだ。海外メディアが報じたところによると、デュバル自身はSF参戦に向け交渉中であることは認めているものの、すでにWECとフォーミュラEへの参戦も決まっており、SFも含めた3カテゴリーへの参戦は現実的ではないとしている。

 現在、デュバルには子供もおり、家族との時間もある程度確保したいと考えている様子。WECとフォーミュラEはどちらも世界を転戦するレースであるため、現在の生活拠点であるヨーロッパから離れる日数は多い。そこに加えてSFにも参戦となれば、さらに家を空ける時間が増えてしまうだけでなく、移動距離なども増加し、かなりタイトなスケジュールを強いられてしまう。デュバル自身にはSF参戦への強い気持ちがあるようだが、現実的には難しいと言わざるを得ないというのだ。この噂と同じタイミングで、インパルとデュバルの交渉が暗礁に乗り上げているとの話も出てきており、デュバルがSFへ復帰する可能性は一時期に比べると下がり始めているのは間違いない。

 仮にデュバルが今シーズンのSF復帰を断念するとなれば、インパルにはロシターが加入すると思われるが、ここにきて一度はシート争いから脱落したと思われた関口の名前が再浮上。候補者リストに留まっていることが明らかになった。関口はKONDO Racingのシートも争っているとみられているが、1月下旬から2月にかけて20号車のシートを巡る大きな動きがあったことは間違いない。なお、そのKONDO Racingのシートは、昨年4号車をドライブしていたウィリアム・ブラーに加えて、昨シーズンのテストで乗っていた外国人勢が狙っているという話も聞こえてきている。

 いずれにしても、デュバルがすべての鍵を握っていることは間違いなく、最終的な答えが出るのは、もう少し先になりそうだ。

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