予選Q1が始まる頃には路面はすっかり乾き、気温29度、路面温度は33度となっていました。ITOCHU ENEX TEAM IMPULの2台はまずはミディアムタイヤを装着してアタックに出ます。関口雄飛がトップタイムをマークし、ピットに戻るとセッティングを調整。チームメイトともに最後のアタックを待ちます。

 ここでチームから無線で「次のアタックもミディアムでいくぞ」と予想外の指示が飛びました。ソフトタイヤは富士のテストデータでは1周約1秒近く速いタイヤです。当然、ライバルたちは全員ここでソフトタイヤを投入してきます。Q2へ進出するには、上位14台に入らねばなりません。

 一瞬、表情が曇った関口雄飛ですが、チームの戦略を理解すると、集中して残り5分でアタックに入りました。チームの作戦は、Q1をミディアムタイヤで乗り切り、予選Q3に新品のソフトタイヤを温存するという意味だったからです。

スーパーフォーミュラ第4戦もてぎ 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
スーパーフォーミュラ第4戦もてぎ 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

 ミディアムタイヤでアタックした結果は1位オリベイラ選手(1分33秒440)、2位関口雄飛(1分33秒468)と、IMPUL勢がワン・ツーで通過。これにはライバルたちも驚きを隠せませんでした。

 Q2は7分間、14台で争われます。ソフトタイヤが2セット残っている関口雄飛は当然ソフトタイヤを投入。あっさりと1分33秒214のトップタイムをマークし、予選Q3進出を決めました。チームメイトのオリベイラ選手は1分33秒692をマークするも10位に沈み、Q3進出はなりませんでした。

 ポールポジションを決める予選Q3、すでに関口雄飛の心は落ち着いていました。開幕戦から第4戦まで、すべてのレースでQ3進出を果たしているのは関口雄飛、ただひとりです。ライバルは誰も新品のソフトタイヤを残していません。ラスト5分30秒でコースインすると、わずか1周のアタックで、1分33秒022をマークし、スーパーフォーミュラで初のポールポジションを獲得しました。

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