決勝中も違和感が残ったままだったそうだが、チームの方で入念にチェックしたところ、トラブルの症状は見られなかったというから、原因どころか今後の対策方法も先行きが見えない。
さらに、レース2決勝では得意としているスタートを決められなかった。
「今日だけじゃないです。今年は1回もスタートが上手くいっていない。クラッチをミートさせても滑っていて、滑っていると思ったら突然、くっつく。ゼロか100みたいにトルクが突然かかるんです。アイドリングの振動でアクセルキープするのが大変なんですけど、僕、スタートでメチャメチャ集中しているんですよ。それなのに、どうしてもズレてしまう。今、ポール獲っても、全然勝てる自信がないくらいです」
昨年はどのサーキットでも、決勝のスタートダッシュでほぼ毎回順位を上げ、スタートは可夢偉の専売特許になりつつあったが、今年は状況が一変。もちろん、可夢偉のこの症状を聞いて、チーム側でも綿密なチェックをしている。
「ステアリングのスイッチ、システムを全部チェックして、油圧シリンダーを動かすユニットも新しいものに交換して万全を期して臨んで来たんですけど……今日も良くなかったですね」と、肩と落とすのはチーム・ルマンの山田健二監督。チーム側でも手を尽くして原因を調べているが、解決策が見えない状況だ。