今回の予選では、タイヤの選択が大きなキーポイントとなった。ポールポジションを獲得したカルダレッリは、Q1とQ2をユーズドタイヤで走行。そして、Q3に臨むにあたり、「勝負だと思って新品タイヤを選んだ」。その結果、Q3では計測1周目から首位をキープし、最後は1分40秒868までタイムを伸ばして2年連続となる富士戦でのポールポジションを決めている。

 一方、可夢偉は先んじてQ2でニュータイヤを投入し、Q3もそのまま同じタイヤで走行。可夢偉のチームメイトである平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)も、ユーズドタイヤでQ3に臨んだが、「あの状況は新品の方がタイムが出たような感じもあった」と振り返っている。

 とは言え、「できればドライを求めてセッティングをするつもりだった」という可夢偉にとっては、天候を見て予選からレインコンディションのセットに合わせ込んだような状況。「クルマ的にはまだまだやりたいという状態」ながらQ3まで進み、6番手につけられたという点では、悪くない結果と言えそうだ。

 変わりゆくコンディションの中で、的確に“正解”を選びとったカルダレッリが制した今回の予選。一方で、決勝日は終日雨が降らないとの予報も出ており、ドライなど予選までとはまた違ったコンディションとなる可能性も低くなさそう。その場合、朝のフリー走行から再び“正解”探しが始まることとなる。

「晴れのコンディションだったら、クルマ的にどうかというのがまず分からないので、みんなそうだと思いますが、うまく合わせるしかないです」と可夢偉。そんな状況の中で“正解”を選びとることができるのは、一体どのドライバーとなるだろうか。

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