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投稿日: 2020.12.07 15:59
更新日: 2020.12.07 16:30

トヨタ 2020スーパーフォーミュラ第5&6戦鈴鹿 レースレポート

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スーパーフォーミュラ | トヨタ 2020スーパーフォーミュラ第5&6戦鈴鹿 レースレポート

第6戦予選

 6日(日)も好天。気温13度、路面温度16度のコンディションで、午前9時15分よりノックアウト方式の予選が開始されました。2グループに分けて行われたQ1のA組では、セッション開始と共に走り出した坪井、フェネストラズ、中嶋の3台が計測1周目で1分36秒を切る好タイムをマークしました。

 セッション終盤に入ると各車はさらにタイムアップ。坪井が1分35秒628、フェネストラズが1分35秒560とタイムを更新すると、平川と国本もこの2台と変わらぬタイムで2、3番手へ。フェネストラズがトップ、平川2番手、国本3番手、坪井が4番手。平川と坪井は前日のクラッシュから修復した車両でいきなりのアタックでしたが好タイムを叩き出して見せました。終盤2度目のアタックをした中嶋は最初のタイムを更新できなかったものの、ぎりぎり7番手でQ1を通過。大嶋は10番手でQ1敗退となりました。

 Q1のB組は、さらに僅差の激戦となりました。他車とややタイミングをずらし、残り7分を切ったところでアタックに入ったキャシディは、まず1分35秒598でトップに立ちますが、その後、セッション終盤のアタックで、ライバルの車両がタイムを更新。最後にタイムを出した小林が4番手に飛びこみ、関口が5番手、石浦が6番手、キャシディは3番手とコンマ1秒もないタイム差ながら、ぎりぎり7番手でQ2へ進出。山下は惜しくも9番手でQ2進出を逃すこととなってしまいました。

 14台がアタックしたQ2ではキャシディが速さを見せ、トップタイムをマーク。目まぐるしく順位が入れ替わる展開の中、小林が最後に4位に飛びこみました。そして最後までアタックを遅らせた中嶋はぎりぎり8番手でQ3進出を決めました。国本は押し出される形で9番手、関口が10番手、坪井が11番手、フェネストラズが12番手、石浦が13番手、平川が14番手と、トヨタ勢の多くがQ2で敗退となりました。

 Q3では、好調なキャシディが、昨日更新されたコースレコードをさらに破る、1分34秒442というタイムをマークしポールポジションを獲得。小林は6番手、中嶋が7番手となりました。なお、決勝グリッドはライバルの車両2台がエンジン交換規定により10グリッド降格の判定を受け、小林が5番手に繰り上がったほか、ほとんどの車両が1グリッド昇格することとなりました。

第6戦決勝

 予選終了から3時間ほどを経た午後1時15分、気温16度、路面温度24度とこの時期としては暖かな陽気の下で、第6戦の決勝レース(30周)がスタートしました。ポールポジションのキャシディは好スタートでトップをキープ。後方では、9番手スタートの関口が5位へとジャンプアップ。一方で5番手スタートの小林が8位へと順位を落としました。

 その小林は、2周目のシケイン進入時にフェネストラズと接触。フェネストラズは車両ダメージが大きくその場でリタイア。小林も左リヤタイヤのパンクに見舞われ、ピットインを余儀なくされました。このアクシデントによりセーフティカーが導入されました。このセーフティカーラン中に、4位走行中の車両がスローダウン。これにより関口が4位に上がるとともに、以降の坪井、中嶋らの順位もひとつずつ繰り上がることとなりました。

2020年スーパーフォーミュラ第6戦鈴鹿 レーススタート
2020年スーパーフォーミュラ第6戦鈴鹿 レーススタート

 7周目、セーフティカーが待避すると、トップのキャシディは順当に首位を守って再スタートを切りました。しかし、9周目のストレートエンドで、キャシディの車両が突然白煙を吐きストップ。圧倒的タイムでのポールポジションから序盤首位を守ったキャシディでしたが、ここでレースを終えることとなりました。

 これで2度目のセーフティカーが導入されることとなりましたが、時を同じくして、チームメイトの中嶋にもトラブルが発生。右リヤタイヤのパンクに見舞われ、中嶋はスロー走行の末に予定外のピットインを余儀なくされ、周回遅れとなってしまいました。

 これで関口が3位、坪井が4位、国本が5位、14番手スタートからポジションを上げてきた平川が6位、16番手スタートの山下も7位とポイント圏内へ浮上してきました。セーフティカー先導のまま、周回はピット義務を消化できる10周を過ぎ、2台を除いたほとんどの車両が一斉にピットイン。13周目に再スタートが切られました。

 前戦3位と好調な国本は、14周目に前を行く坪井をパスし、ピット義務を消化した車両のなかでは4位へと順位を上げましたが、19周目のS字で突然右リヤタイヤのバーストに見舞われスピン。直後を走っていた坪井は間一髪でこれを交わしましたが、国本はコース脇に車両を停めることとなり、3度目のセーフティカーが導入されました。この間に全車がピット義務を消化し、23周目、残り8周でのスプリント勝負が再開。関口が3位、坪井が4位、山下が6位、平川が7位、大嶋が9位、石浦が10位で再スタートとなりました。

 ここまでにオーバーテイクシステムを使い切った平川は、まだシステムを残すライバルに対し防戦を強いられることとなりましたが、そんな中でも前を行く山下と6位争いを展開。関口と坪井も僅差で3位争いを繰り広げるなど、最後まで目が離せないバトルが各所で展開されました。

 関口は坪井からの猛追を凌ぎ切り、3位でチェッカー。今季初となる表彰台を獲得しました。坪井が4位、山下が6位、平川は7位。大嶋が9位、石浦が10位でポイントを獲得。平川はこのポイント獲得により、ランキング争いでは2位と同一ポイントの首位へ浮上。最終戦での決戦に臨むこととなりました。

ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 19号車 関口雄飛(第6戦終了時コメント)

「9番手グリッドスタートから3位まで追い上げられたので、予選順位を考えたらまずまずの結果ではないかと思います。スタートをうまく決められたのが大きかったです。スタート直後の1~2コーナーで一気に前の方にいけたので、それが後々の展開に響きました。前の車両がトラブルに見舞われたとき、いいポジションに入れるところにいられたのが結果に繋がったと思います。残すは最終戦のみですが、全力でやるしかないので、特に気負うこともなく、いつも通り頑張るだけです」

2020年スーパーフォーミュラ第6戦鈴鹿 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
2020年スーパーフォーミュラ第6戦鈴鹿 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)


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