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投稿日: 2021.04.25 23:47

P.MU/CERUMO・INGING 2021スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿 決勝レポート

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スーパーフォーミュラ | P.MU/CERUMO・INGING 2021スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿 決勝レポート

2021 SUPER FORMULA
P.MU/CERUMO・INGING Race Report

第2戦鈴鹿サーキット 気温23度 路面温度31度
4月25日(日)<決勝>
天候:晴れ コース状況:ドライ

#38 坪井翔 決勝7位
#39 阪口晴南 決勝11位

 決勝日、雲一つない青空に覆われた鈴鹿サーキット。コロナ渦でファンサービスに関してかなり自粛モードのコンテンツにも関わらず、9,500人ものモータースポーツファンが集った。

フリー走行

 朝の30分間のフリー走行では、38号車坪井12位、39号車阪口5位。決勝に向けて調整が行われたが、セッションの終盤でS字からダンロップコーナーまでに何か違和感を持ったという阪口。デグナーカーブでタイヤがバーストしてしまいその後クルマを停めた。決勝までにクルマの修復を急ぎ、ウォームアップ走行には間に合わせた。原因については工場へ持ち帰り究明し次に備える。なおこのセッションは坪井3番手、阪口11番手で終えた。

決勝

 決勝直前のグリッドには、ゲストや観客が動線を交えず入場を可能にするなどの工夫が施され、その時を待った。

 グリッドウォークが終わり一斉に関係者がグリッドから去ると、フォーメーションラップがスタートした。隊列がスタートするも、グリッドに取り残された一台のクルマ、それは阪口だった。エンジンがストールしてしまい、どうにか再スタートは出来たものの、ここで最後尾からのスタートとなる。

 決勝レース(30周)がスタートした。今回は、給油なしタイヤ交換義務あり。

 11番グリッドからスタートの坪井は、オープニングラップで7番手まであがる。得意なスタートを活かしそのまま推移。9周目、トップの5号車のタイヤがバーストして戦線を離脱した為6番手へあがる。10周でピット作業が可能になるが坪井はステイ。上位2台がピットに向かい4番手。さらに一台がピットに向かい3番手。坪井は14周目でルーティンのピットに入り8位でコース復帰した。

 一方、阪口はスタートで、15番手と失ったポジションを取り戻した。6周目で36号車をパスし14番手へ。前との差もほとんどないが、まだまだ数珠つなぎの状態。

 10周で阪口を早めにピットに入れ少しでも上位に送り出す作戦を取るも、ピット作業にミスが出て16番手でコース復帰した。

 12周目で51号車をパスし15番手。フレッシュタイヤでプッシュし1分41秒台前半で推移とペースも非常に良い。全車ピットを済ませた段階で12番手にあがる。18号車が130Rでスピンしクラッシュ。マシン回収作業の為、15周から19周までセーフティーカーが導入された。

 残り11周でレースがリスタート。ピットアウトして来た37号車のペースが速く前に行かれてしまい7番手でリスタートとなった坪井は、その後、オーバーテイクシステム(以下、OTS)を使い並びかけるが抜くには至らず。その後競っていた1号車がOTSを使用しパスされ8番手にダウンした。しかし、ライバルはすぐにはOTSを使用できない為抜き返せる可能性があり、そのチャンスを待つべく、しっかり1号車に離されることなくついて行った。その結果、翌周にストレートからうまくOTSを使い1号車を抜き返すことに成功し7番手となる。残り10周どうにか7番手を守りチェッカー。4ポイントを獲得した。

 阪口は、リスタート後もペースが良く、25周目に3号車をあざやかにパスし11番手にあがる。レース周回が長ければさらに期待したいところだが、30周と短い周回が悔やまれる。ポイント獲得寸前の11位でチェッカーとなった。

 まずは予選、決勝共に速さをあげる策をチームで考え、また人為的なミスは改善し、若いドライバーたちの頑張りに応える必要がある。次戦は、5月15日(土)、16日(日)オートポリス(大分県日田市)で開催される。半月しかない期間で、チームとして最善の努力をしていく。

2021スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
2021スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)

■コメント
#38 坪井翔

「スタートが良くて数台抜いて、そのままレースが終わってしまった感じです。そのあとのペースが良くなかったですね。周りがピットに早く入り、フレッシュなタイヤ組の方が格段に速かったので、チームにピットの判断をしてもらいピットに向かいました」

「セーフティーカーのタイミングでピットに入ったのですが、後ろにいた宮田選手が速く前に行かれてしまい、リスタートの後のシケインで数台が固まっている中で山本選手にOTSで抜かれてしまいました。抜かれたタイミングでは自分はOTSを使っておらず、我慢してついて行けば翌周には抜けるチャンスが来るので、アウトから抜いていって順位を取り返すことが出来て良かったです。予選も決勝のペースもよくないのが課題だと思いますが、ひとまずポイントを持ち帰ることができて良かったです」

#39 阪口晴南

「スタートを狙っていたので、ホイルスピンをさせたりタイヤをあたためようと意識していたのですが、思いのほかタイヤと路面がくっついてストールしてしまいました。自分の考えが安易だったことは反省しています。ただ、クラッチミートがとてもよく、スタートで最後尾から予選順位くらいにポジションを挽回することができました。そのあとのペースは、タイヤが若いうちは追い上げることができたし、ブレーキングも自信がありシケインでは良い攻防が出来ました」

「ただピット作業でミスがあったのは、残念です。よく見る光景ではありますが、ゼロにすることは無理でも可能性を下げることはできるのでチームと話し合って行きたいです。失うものは何もない位置からのスタートですが、上位を争っているときに起こらなくて良かったです。順位は良くないですが、これを糧に自分の視点からも出来ることをチームに働きかけていきたいと思います。あと一歩でポイントを獲得できたのですが、それに足りる速さはなかったと思います」

立川祐路監督

「昨日の予選の結果を受けてクルマをできる範囲で変えて決勝に臨んだのですが、坪井はスタートで順位をあげたので、さらに前を狙っていったのですが、クルマのペースがトップグループに追いつくほどはなく苦しい展開でした。それでも最後までバトルをして、どうにか7位をキープし頑張ってポイントを獲得してくれました」

「また阪口は、フォーメーションラップでエンジンストールしてしまい、最後尾スタートになり最初から辛い展開になってしまいました。スタートでは15位まであがり、そのあとはいち早くピットに入る作戦を取りましたが、そこでピット作業にミスが出てしまい、良い流れに乗せてあげることはできませんでした。残念です。シーズンオフのテストが良い感触だったにも関わらずここ2戦、思い通りの結果が出てないので、立て直して次のレースに臨みたいと思います」

2021スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
2021スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
2021スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
2021スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
立川祐路監督(P.MU/CERUMO・INGING)
立川祐路監督(P.MU/CERUMO・INGING)


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