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投稿日: 2021.10.29 20:10
更新日: 2021.10.29 20:44

逆境から脱出なるか。平川「2~3日違和感あった」。3戦不運の大湯「お参りに3日連続で行きました」【JAF鈴鹿GPプレビュー】

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スーパーフォーミュラ | 逆境から脱出なるか。平川「2~3日違和感あった」。3戦不運の大湯「お参りに3日連続で行きました」【JAF鈴鹿GPプレビュー】

 また、その平川以上にここ数戦、不運に見舞われているのが大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)だ。前回のSF第6戦もてぎでは2周目に坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)と接触してホイールが割れてタイヤ交換を余儀なくされ、その後はリスタート時の追い越し違反でドライブスルーペナルティ。

 そして周回遅れになった終盤には、セーフティカーのリスタートでポジションを譲ろうとラインを変えた直後、結果的にマルチクラッシュが起きてしまい、その際の映像がなかったことで戦犯扱いを受けてしまうという(後にレースダイレクターがコメントを発表)、完全に負のスパイラルに陥ってしまった。

2021スーパーフォーミュラ第6戦もてぎ 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)
2021スーパーフォーミュラ第6戦もてぎ 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)

 さらにはその後、先週のスーパーGT第6戦オートポリスでは、トップ走行中に右リヤタイヤのホイールナットが外れてタイヤが脱輪してリタイア。まさに今、大湯は日本で一番ツイていないドライバーと言っても過言ではない。

「その前の(第5戦)もてぎの時も思ったようにいかなくて、ピットのタイヤ交換でロスがあって作戦がうまく行かなかった。2回目(第6戦)のもてぎの時も全然、予選から流れが来なくて良くなくて、しかも決勝での接触の当たりどころが悪かったようでホイールが割れてしまって、タイヤのアクシデントにつながった。そしてこの前のGTオートポリスもトップで走っているときにタイヤが外れてしまって、ここ3戦連続でタイヤにまつわるアクシデントに遭っています。今回の鈴鹿もタイヤには高負荷なサーキットですし、第2戦の時には福住(仁嶺)選手にタイヤのアクシデントが起きているので、不安な部分はあります。レース前にはタイヤを撫でて、おまじないをしてから乗り込むルーティンにしたいと思っています(苦笑)」と、自虐的に笑う大湯。

 そのGTオートポリスでは、マシンを降りてガードレールに長時間、寄りかかって虚空を見つめていた姿がまだまだ記憶に新しい。

「ストレートでおかしいという感触があって、1コーナーでのブレーキングも手前にしてなんとかコースに留まったのですが、その後にタイヤが取れてしまいました。タイヤが外れたあともピットに戻ってきたかったのですが、リヤタイヤが空転して前に進まなかった。クルマを降りてからは『どうしてこんなに流れが悪いのかな』とか、『神様は味方してくれないのかな』とか、『このタイミングじゃなくてもいいでしょ』とか、いろいろ考えました。チーム、ダンロップさん、(笹原)右京選手もすごく細かく準備をしてサーキットに乗り込んできていたので、その想いをつなげられなかった無念というか、むなしさがずっとありました」と、GTオートポリスを振り返る大湯。

2021年スーパーGT第6戦オートポリス決勝
スーパーGT第6戦オートポリス。ポールスタートから、まさかのタイヤ脱輪アクシデントでリタイアとなった16号車の大湯都史樹

 SF、GTと不運が続いた大湯は、流れを変えるためにオートポリスのレース後、懇意にしている神社に向かった。

「SFも流れが悪いし、GTも残念な結果に終わったので、お祓いに行ってきました。いつも行っている、縁のある神社に3日連続で行きました。3日間、毎日お参りして今回のレースに臨んで来ています。最近はレースが続いて過密スケジュールだったのですけど、今回のレースに向けて、できる限りゆっくりして、気持ちも身体も切り替えて来ています」

「悪い流れになってしまっていますけど、GTもSFも予選は悪くはなくて、良い結果を残せる兆しはある。起死回生の一発をお見せしたいなと思います。僕はSFの予選で2番手、3番手は多いのですけどポールポジションを獲ったことがないので、今季最終戦でポールを決めて、そしてレースを勝って終わりたいですね」と大湯。

 去年、逆境のなかで初優勝を飾った第6戦鈴鹿の時のように、今回のJAF鈴鹿GPでもこれまでの鬱憤を晴らすようなパフォーマンスが見せられるか。チャンピオンが決まったとはいえ、チームタイトル争い、そして新人王が掛かる3人、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)、宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)の戦いを含め、見どころの多い今週末の鈴鹿サーキット。果たして、有終の美を飾れるのが、どのドライバーになるのだろう。


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