Q1に続いてのQ2では、2度の赤旗提示で波乱の展開となった。最初の赤旗はau TOM’S LC500の中嶋一貴が最終コーナーの前のマイクナイトコーナーの出口で膨らんで飛び出してしまい、タイヤバリアに接触してストップしたため。
「雨はポツポツ降っていたんですけど、そんなに強くはなかったですし、アタックラップに入るところだったので全開ではないですけど、9割くらいの速度でコーナーに入っていったら最初からアンダーステアで滑って、そのまま止まらず芝生まで行ってしまいました」と一貴。
レクサス陣営にとって不運だったのが、一貴の直後に同じレクサス勢のZENT CERUMO LC500、KeePer TOM’S LC500、そしてWAKO’S 4CR LC500がアタック中で赤旗の影響をダイレクトに受けてしまったこと。実際、ZENT LC500は1分19秒台のタイムがタイムシートのトップに表示されたが、その最速タイムは赤旗中のタイムとなり無効となってしまった。
ZENT LC500はQ1では石浦宏明がトップタイムで、このQ2でも立川祐路が自身の持つ歴代ポールポジション(PP)記録の更新も見えていた。立川も「がっかりしています。手応えもありましたし、(PP)行ける気がしていましたから。雨が降ったら厳しいですね。レクサス祭りもここで終了です」と肩を落とす。
レクサス陣営としてはWAKO’S LC500が2番手になったことが救いとなったが、WAKO’S LC500の脇阪寿一監督に笑顔はない。
「残念でした。ポールを獲れるポテンシャルはあったし、天候を含めて不確定要素が多いなかでいろいろ新しいトライをしていて、チームレクサスとしてのプランを考えていたところだったので。ポールを獲れなかったのは残念」と寿一監督。
それでも、「その時の状況でベストを尽くすことしかできないですが、それはできた。レースのペースではレクサスは速いと思うので、決勝は自信を持っています」と、翌日への抱負を語った。
ニッサン、そしてレクサスが不振や不運に見舞われる中、幸運が訪れる形となったのがホンダ陣営。PPを獲得したARTA NSX−GTはもちろんだが、結果的に7番手となったMOTUL MUGEN NSX−GTも、見方を変えればラッキーな面があった。
