これでますます期待がかかる立川のポールポジション記録更新。GT300クラスの予選Q2で赤旗が出たため、GT500のQ2は少々遅れて午後4時15分にスタートした。天候は変わらず雲が厚い状況で、時折パラパラと雨が舞っていたため、ライバル勢は通常と異なり、早めにコースインしアタックを仕掛けていたものの、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは影響はないと見て、残り8分で立川をコースインさせる。

 ZENT CERUMO LC500を駆る立川は、2周目に1分30秒213、そして翌周には1分25秒098と、Q1の石浦と同様にしっかりウォームアップを行いアタックに入っていく。セクターごとにトップタイムを更新していく立川のアタックぶりに、サーキット中が記録更新を確信していた。

 しかし、迎えたマイクナイトコーナーで、立川の眼前を走っていた#36 LC500がコースを外れてしまい、最終コーナーのバリアにクラッシュしてしまう。ちょうど立川が最終コーナーをクリアしようかというタイミングで、無情にもコントロールタワーにレッドフラッグが提示されてしまった。あとわずか数秒の差だったが、これで立川のアタックタイムは抹消されてしまう。

 この段階でのZENT CERUMO LC500のタイムは、1分25秒098。当然ウォームアップ中のタイムだが、4番手というポジションだった。もちろん狙うはポールポジション。午後4時35分に、残り3分間という時間でQ2は再開されると、立川はふたたびZENT CERUMO LC500に鞭を入れる。

 しかしその直後、今度は#16 NSX-GTにトラブルが起きたか、なんとコース上でストップ。ふたたび赤旗となり、ZENT CERUMO LC500はアタックできずにそのままQ2は終了となってしまった。ポールポジションを確実に狙えるポテンシャルはありながら、無情のセッション終了だ。

 とは言え立川は「赤旗は安全のためですから、仕方ないです。ポールポジション記録更新はできませんでしたが、決勝では最多勝記録を伸ばしにいきたいと思います」と笑顔をみせた。これもZENT CERUMO LC500に自信があるからできる発言だろう。チームは開幕勝利に向けてたしかな感触を得て、4月9日の決勝レースに挑む。

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