心配された天候も回復して時折陽が差し込む曇り空の下決勝が行われた。ローリングラップ中にトップのNSXがコース上にストップしてしまって、スタートはやり直しとなり、決勝の周回数も1周減の81周となった。
ポールポジションのマシンが居なくなってしまい、2番手の大嶋和也/A.カルダレッリ(WAKO’S 4CR LC500/BS)が実質トップとなったが、2周目のヘアピンで2番手につけていたキャシディ選手が大嶋選手のインを奪ってトップに立った。
決勝中もコース上にマシンがストップするなど、アクシデントが発生してしまい2回セーフティーカーがコースイン、レースが中断。
波乱、混乱の展開の中キャシディ選手からマシンを引き継いだ平川選手は終盤にカルダレッリ選手の猛追を退けてトップを守り優勝した。
<優勝ドライバーのコメント>
平川亮選手
「ポールポジションを取れなかったのは悔しかったですが、われわれには速さがあることは分かっていたし、ニック(キャシディ)が2周目でトップに立ってくれたので絶対に勝つと思って後半を頑張りました」
「ちょっとブレーキに不安があったのですが、タイヤは最後までパフォーマンスを発揮してくれて、アンドレア(カルダレッリ)を抑えることができました」
ニック・キャシディ選手
「最初から一気にトップに立ちたかった。そしてヘアピンでチャレンジしたんだ」
「ブレーキングでタイヤをロックさせてしまって、その際にタイヤに大きなフラットスポットを作ってしまい、その後は大きなバイブレーションに苦しんだが、グリップは最後までドライビングを助けてくれたよ」
「亮が素晴らしい走りでトップを守ってくれて優勝、GT500クラス初優勝できて嬉しい」
<ブリヂストン タイヤエンジニア:松本真幸のコメント>
「レギュレーションの変更でダウンフォースが少なくなった点をタイヤでどれだけ補えるのか、そして、昨年に予選におけるパフォーマンスが決勝において充分発揮できていないという課題をどう克服するかをシーズンイン前までに開発してきました」
「その成果が遺憾なく発揮された開幕戦でした。今後もこの調子を維持して行きたいと思います」