ホンダHRCプレリュードGTがワン・ツーフィニッシュで今季初優勝

 2026年8月2日(日)、スーパーGT第4戦の決勝が富士スピードウェイ(静岡県)で開催されました。

■第4戦決勝

 第3戦(マレーシア)がキャンセルとなったため、5月の第2戦(富士)以来、約3カ月のインターバルを挟んで開催された今回のレースは、各車両がスターティンググリッドに整列した頃から強めの雨が降り始め、路面はウエットに。しかし、スタート直前には雨が上がり、各チームがドライタイヤとウエットタイヤの選択を巡って混乱したものの、全車がスリックタイヤを装着してスタートに臨みました。

 路面が濡れていたため、レースはセーフティカー(SC)先導でスタートし、5周目から実質的な競技が始まりました。その直後、ホームストレート上で#64 Modulo(イゴール・オオムラ・フラガ)が他車から接触を受けて大クラッシュし、赤旗中断となりました。オオムラ・フラガに深刻なけがはなさそうでしたが、規定によりドクターによる救出・搬送が行われました。

 大破した車両の撤去とコースの確認を終えた午後2時15分、SC先導でレースは再開しました。SCが退出し、競技再開となった10周目、2番手の#100 STANLEY(山本尚貴)がホームストレートで先頭を行く#8 ARTA MUGEN(大津弘樹)のスリップストリームに入り、1コーナー手前でアウト側に並び、そのままトップへ抜け出しました。「スタートのタイミングがあまり良くなく、スリップにつかれてしまいました。敗因のすべてです」と大津は振り返りました。

 トップに立った#100 STANLEY(山本)はスパートし、#8 ARTA MUGENとの間隔を約1秒に広げていきました。このトップ2台に3番手スタートの#17 Astemo(野村勇斗)が続きましたが、20周を過ぎる頃からペースが上がらなくなり、少しずつ順位を落とし始め、24周目にピットインしました。2番手の#8 ARTA MUGENは25周目、トップを走る#100 STANLEYはその翌周にピットインして、それぞれタイヤ交換とドライバー交代を行い、事実上のワン・ツー体制を守ってコースに復帰しました。

 しかし、#8 ARTA MUGEN(太田格之進)はペースが上がらず、29周目までピットインを遅らせた#37(トヨタ)のオーバーカットを許し、3番手に後退しました。その後、#8 ARTA MUGENはソフト方向のタイヤ選択が功を奏し、40周目あたりからペースを上げると、#37(トヨタ)を追い詰め、ついに59周目のダンロップコーナーでとらえ、2番手に浮上しました。

 首位を走る#100 STANLEY(牧野任祐)は、ピットアウト後、2番手に約10秒のギャップを築きましたが、レース後半になると路面温度の低下でタイヤのグリップが低下し、ペースが落ちていきました。一方、2番手を奪取した#8 ARTA MUGEN(太田)は、その勢いのまま#100 STANLEY(牧野)を追い上げると、ファイナルラップには1秒以内まで迫ったものの、わずかに届かず、#100 STANLEYが優勝のチェッカーフラッグを受けました。

 ホンダHRCプレリュードGTはデビュー3戦目で初優勝を記録するとともに、ワン・ツーフィニッシュを飾りました。また、#17 Astemoが5位、#16 ARTA MUGENが9位で終え、選手権ポイントを獲得しました。次回の第5戦は、8月22日(土)~23日(日)に鈴鹿サーキット(三重県)で開催予定です。

100号車STANLEY HRC PRELUDE-GT
STANLEY HRC PRELUDE-GT(山本尚貴/牧野任祐) 2026スーパーGT第4戦富士

山本尚貴(STANLEY TEAM KUNIMITSU)

「プレリュードGTの初優勝を飾ることができ、本当に嬉しいです。イゴール選手が心配で心中穏やかではない中、再スタートで前に出ようと狙っていました。赤旗で自分のスティントが短くなることが分かっていたので、どうにか8号車の前に出て、トップで牧野選手に引き継ぎたいと思っていました。長距離レースでは早めのピットインにはリスクがありますが、今回は8号車の動きを見て、それに反応する形を取りました。チームの判断により、狙った通りのレースができました」

牧野任祐(STANLEY TEAM KUNIMITSU)

「一番初めにプレリュードGTのシェイクダウンを任せてもらった身としては、何としても初優勝を獲りたいと思っていたので、素直に嬉しいです。ここまでプレリュードGTは苦戦していましたが、約3カ月のインターバルで細かい点まで見直したので、みんなで結果を出せたのだと感じます。開発陣を含め、みんなでつかんだ勝利です」

「レースを振り返ると、後半に選択したタイヤが8号車より硬いものだったので、路温が下がってきた残り10周はレンジから外れてしまったようで、本当にきつかったです。次の鈴鹿はドライコンディションで走ったことがなく、どういう展開になるか読めません。でも、クルマはとても進化していますので、良い方向に持っていけると思います」

徃西友宏(HRC GT500プロジェクトリーダー)

「約3カ月のインターバルで、できることはすべてやろうと、例年のスケジュールでは手が出せないところまで見直して第4戦に臨みました。優勝した100号車は、選んだタイヤがマッチしたこともあり、終始トップを走行する展開に持ち込めましたが、レース終盤はペースに苦しみ、最終的には8号車と僅差でゴールしました。タイヤ選択など、異なる戦略でトップを目指した2台が最終的にワン・ツーフィニッシュできたので、非常に良かったと思っています。ピットワークを含め、着実なレース運びがもたらした結果です。ただし、第4戦はサクセスウエイトに助けられた面もあります。今回得られたデータをしっかり生かして、次戦以降に備えます」

牧野任祐/小島一浩監督/山本尚貴(STANLEY HRC PRELUDE-GT)
優勝を飾った牧野任祐/小島一浩監督/山本尚貴(STANLEY HRC PRELUDE-GT) 2026スーパーGT第4戦富士

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