S-GT2026 rd4 FSW Final
LMcorsa REPORT
#60 Syntium LMcorsa LC500 GT

荒れたレースとなった中で、序盤は表彰台争いを繰り広げたものの
コース状況が変化した第2スティントでは失速し、11位でフィニッシュ

 セパン戦の延期により、前戦から約3カ月のインターバルを経て迎えたAUTOBACS SUPER GTの第4戦。LMcorsaは、この期間にマシンのエアロダイナミクスをはじめとする各部の検証を進めるとともに、装着しているダンロップタイヤも新コンパウンドを採用した仕様を投入した。その成果は8月1日(土)に行なわれた予選で現れ、GT300クラス29台中2位を獲得。フロントローからスタートするのは、優勝を飾った昨年のスポーツランドSUGO以来となった。

 決勝日となった2日(日)は3万4100人の観客が富士スピードウェイを訪れ、2日間の総入場者数は5万2300人を記録した。前日のような好天とは一転し、午前中から予報どおり通り雨がサーキットを襲う不安定な天候となった。10時から行なわれたピットウォークは曇り空の下でスタートしたが、終了間際には雨が降り始める。しかし約30分で雨は止み、予定通りにウォームアップ走行は12時から実施された。雨量が多かったため路面は濡れていたものの、多くのマシンがスリックタイヤを装着してコースイン。Syntium LC500 GTは河野駿佑選手が5周、吉本大樹選手が2周を走行し、決勝に向けた最終確認を行なった。

 ウォームアップ終了後にはそのままスタート進行が始まったが、ふたたび雨雲が富士スピードウェイ上空を覆い、大粒の雨が降り始める。各チームは急きょグリッド上でレインタイヤへ交換したものの、スタートまでの約1時間で天候は回復していく。路面はウエットコンディションながら日差しも戻ったことから、LMcorsaはスタート直前にふたたびスリックタイヤへ履き替える決断を下した。

 路面状況を考慮し、決勝レースはセーフティカー先導によってスタート。セーフティカーが3周を走行した後にレースは始まったが、直後にGT500クラスで多重接触が発生し、ストレート上に車両が停止したため赤旗が提示され中断となる。ドライバー救出とコース復旧が行なわれ、約30分後の14時15分にレースは再開された。

 4周のセーフティカーランを経て9周目に正式なスタートが切られると、河野選手はGT3勢の加速に対抗しながら2番手をキープ。12周目には自己ベストとなる1分38秒469を記録し、トップを走行する45号車FERRARI 296に迫った。だが、ラップタイムに勝る45号車との差は徐々に広がったものの、後続も引き離したことで単独走行となる。しかし20周を過ぎるとコースの西側で雨が降り始め、ラップタイムが落ちていく。このタイミングでタイヤのグリップ低下が発生し23周目に32号車AMG GT3、25周目にはGR Supra GTに先行を許し4番手へ後退した。

 このレースはGT500クラスのマシンが66周を走行した時点でチェッカーが振られるため、GT300クラスは約60周を走ることになる。終盤にふたたび雨が降る予報もあったことから、チームはできるだけ第1スティントを引っ張る戦略を選択。32周目に河野選手をピットへ呼び戻し、吉本大樹選手へドライバー交代するとともに給油と4本のタイヤ交換を実施した。

 吉本選手は33周目に14番手でコースへ復帰したが、各車のピットストップが完了すれば実質に4番手のポジション。表彰台争いは十分可能な位置だった。しかし第2スティントでは序盤からグリップ感が不足し、思うようにペースを上げられない。39周目に自己ベストとなる1分39秒576を記録したものの、河野選手のスティントと比較すると約1秒遅いラップタイムとなった。40周前後には56号車GT-Rを皮切りに次々とポジションを失い、44周目には7番手、50周目には10番手まで後退する。終盤もペースは回復せず、懸命に10番手を守り続けたが、60周目にふたたび1台に先行を許し、62周目に11位でチェッカーを受けた。

 3カ月の期間で各部を見直したLC500 GTは、予選でフロントロー獲得という形で成果を示した。一方、決勝レースでは第1スティントで表彰台争いを演じながら、第2スティントでペースを維持できず悔しい結果となった。現時点では車両、タイヤを含めた原因は判明していないが、チームはデータを解析し原因究明を進めることになる。
次戦の舞台はLC500 GTとの相性が良い鈴鹿サーキットになる。今回、得られた課題を克服し、ふたたび上位争いへ加わることを期待したい。

<吉本大樹選手>
「後半のスティントを担当しましたが、河野選手のときとはまったく違った展開となってしまいました。レース直後なので、マシンとタイヤにどのような問題が起こったのか分からないのですが、そのくらい苦しい状況でした」

「LC500 GTが得意とする高速コーナーではライバルとそれほど差がありませんが、低速コーナーで酷く曲がらず、セクター3でかなり遅れました。最後は10番手を守り切るためにブロックして続けていましたが、耐えられませでした。次戦まで2週間しかありませんが、原因を究明して対策できればと思います」

<河野駿佑選手>
「決勝レースはスタートを担当しましたが、1周目から荒れた展開となりました。序盤はポジションをキープでき、それなりのペースで周回できました。ただ、途中で雨が降るタイミングがあり、そこで後続に迫られました。戦略的に30周以上は走る必要があったためタイヤをセーブしながら走り、それでも4番手で吉本選手に交代できたことは良かったです」

「第2スティントは見ていても辛そうな展開で、想定外の苦しいレースとなりました。2番手スタートだったので結果は残念ですが、良いところも見つかりました。長所を伸ばして、次戦の鈴鹿では好結果を求めたいです」

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