更新日: 2024.12.08 00:00
ARTA 2024スーパーGT最終戦鈴鹿 予選レポート
■8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT
ストレートが伸びず、ペナルティ覚悟でエンジン交換をして明日の決勝に挑む
当初、9月1日に開催予定だった、スーパーGT第5戦鈴鹿大会だったが、台風の影響で延期となり、12月の開催となった。12月にスーパーGTが開催されるのは初めてだ。気温が低いコンディションなので、タイヤと路面のマッチングやセットアップが鍵になる。
午前のセッションは決勝のセットアップを進め、まともなタイムアタックは行わなかったので、ポジションは後方だったが、予選に向けてセット調整を行った。
Q1は松下信治選手。気温が低いので、しっかりとタイヤを暖めて、アタックに入って行った。松下選手は7番手のタイムを出して、野尻智紀選手にQ2を託した。
野尻選手に期待がかかったが、13番手のタイムしか出なかった。走行データを見ると、ストレートスピードが出ていなかったようだ。そのため、ペナルティを受けることになるが、チームはエンジン交換することを選び、明日の決勝に備える。
●鈴木亜久里監督のコメント
「エンジンを交換することになったけど、エンジンだけではなく、総合的に見てしっかり速く走れるように準備しなければならないね。今年、1回は勝てたけど、今季最後のレースで良いレースをして、結果を出したいね」
●土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「不調の原因が分かったので、良かった。後方から追い上げるしかないね。決勝のセットアップは進んでいるから、期待できるんじゃないかな? ペナルティを受けて、どの程度追い上げられるかどうかだね。頑張ります」
●田中洋克チームディレクターのコメント
「午前のフリー走行で8号車はタイムを出すタイミングがちょっとなくて、速さがどの程度なのかわからない状態でした。ただしユーズドタイヤではいいペースで走れていたので予選に対してはある程度、期待はしていたのですが、残念ながら予選でも思ったようなタイムが出ませんでした」
「原因がわからないところがあって、エンジンも本来のパフォーマンスを出せていないようなので、決勝に向けてエンジンメーカーのホンダさんからエンジン交換という判断で交換することになったので、タイムも出なかったのもそういうところがあったのかなというふうに思っています。残念な結果なのですが、明日頑張りたいと思います」
●野尻智紀選手のコメント
「この寒いコンディションの中で、どのタイヤがマッチするかっていうのもあったんですけれども、あまりタイヤは大事にせずとにかくセットアップを進めていきました。思ったよりもタイムが出ない感覚があり、データを振り返るとストレートで結構タイムをロスしていることが分かりました」
「予選に向けて改善できるところは試みましたが、改善できませんでした。タイムを出し切れなくて不本意なところもありますが、明日に向けてしっかり準備したいと思います」
●松下信治選手のコメント
「乗り出しからバランスも含めて決まっていないという状態だったんですけど、前回から周りとは違うようなことをトライしていて、そこを含めたなかで微調整をしていたのですが、予選でもなかなかそこがピタッとハマらなかったですね。でも良いテストと言ったら変ですけど、データにはなったと思うので、あとは別にちょっとエンジンも不安な部分があるかもしれないので明日に向けてどうなるかちょっとわからないですけど、ベストを尽くせるように頑張ります」
■16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT
明日は6番手から最低でも表彰台は狙って頑張る
12月の気温が低いコンディションでは、タイヤと路面の合わせ込みが難しいが、湿度が低い中ではエンジンの燃焼効率も上がり、セットが決まればコースレコードも出やすいコンディションだ。
悪くないポジションではあるが、トップとの差を予選では縮めたい。
Q1は佐藤蓮選手が担当した。タイム自体は悪くなかったが、8番手だった。Q2は大津弘樹選手が走り、総合で6番手となった。
トップとの差は、午前のセッションを変わらないが、決勝はまだチャンスがあるので、悪くても表彰台を狙って行きたい。
●鈴木亜久里監督のコメント
「あと、もう一歩なのかな? 何が足りなかったのか、もう一度見直して、トップとの差を縮めて、表彰台を狙いたいね。今季最後のレースだから、しっかり最後まで走り切って、満足して終わりたいので、しっかり準備します」
●土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「16は悪くないんだけど、もう少しなのかな?操縦性に少し難があるみたいだけど、セットが進まない場合は、何とかドライバーに頑張ってもらって、表彰台を狙いたいね。うまくチャンスを掴みたいね」
●田中洋克チームディレクターのコメント
「16号車も悪くはないのですが、予選はもうちょっと前にいけるパフォーマンスがあったと思うんですけど、ちょっとスピードが足らなかったですね。ただし、チャンスはあると思いますので、頑張ります」
●大津弘樹選手のコメント
「このコンディションでのグリップ感は想像していたより、あまりグリップを感じられなくて、クルマのバランスを改善させるためにセット変更を行っていました。予選に向けて改善はしたものの、トップとの差はフリーからあんまり変わってないので、もっとやりようがあったのかなと思っています」
「ふたりの合算で6番手ですけど、個々の予選を見ると、結構苦戦はしていました。望んでいた結果にならなかったので、悔しい予選になりました。明日は6番手なので、まだまだ展開によっては順位を上げられると思いますし、何とか表彰台は獲得できるように頑張りたいと思います」
●佐藤蓮選手のコメント
「バランス自体はそんなに大きく外れたところにはなかったですが、戦闘力として少しトップから遅れていて、午前は5番手で終えました。予選に関してはセットアップの改善、方向を予測して変更を加えていったのですが、トップとの差は変わらず、合算で6番手という結果で終わりました。チャンスがない位置ではないので明日の表彰台はマストで考えて頑張りたいと思います」