「ただ、なかには抜くのが簡単だったマシンもいれば、難しいマシンもあったんだ。特にGT300のGT-R(ニッサンGT-RニスモGT3)は、その速さに本当に驚いた。うしろについても全然抜けない。向こうはABSが付いているからかなりレイトブレーキングができることもあり、なかなか抜くことができないという状況があったんだ」

「でもレースはエキサイティングで面白いものになるだろうと思っているよ。ル・マンでは、GTカーとほかのマシンの差が大きくて抜きやすく、面白くない部分がある。だけどスーパーGTはなかなか抜けないし、それが面白い。スーパーGTの場合は、オーバーテイクにはリスクが絶対に必要だね。でもそれがいいんだ!」

 また、今回はさらにピットストップの練習も実施。これまでF1をドライブしていたバトンにとっては、未知の領域だ。GTカーでのピットインは「GTの方が簡単だと思う。前にボードを持った人が立っているし、そこにラインが入っているので、そのラインでどこにいったらいいのかはっきり分かる」というが、問題はドライバー交代だ。

「やるべきことがすごく多いよね。まずクーリングを外して、無線のジャックを外して、ドリンクボトルを外して、シートベルトを緩めて……という作業がある。それを覚えるのが少し大変だね」

「ただ、ドライバーの交代自体は本当に簡単で、あとはメカニックがやってくれる。ステアリングを外して、それで僕は飛び降りるようにマシンから出れば、あとはメカニックがやってくれるから」

 この一日で、レギュラーのふたりよりも多い36周をこなしたバトン。「今日十分走れて、マシンに対する信頼感が得られた。もし明日もドライであればもっと走りたいよ」とまだGT500への探究心は留まらない。

「チームの雰囲気もとてもいいんだ。明日も走るのであれば、武藤サン、中嶋サンという経験豊富なふたりと、お互いの走行、タイムを比較しながら走りたいね」

MOTUL MUGEN NSX-GTの武藤英紀、中嶋大祐とジェンソン・バトン
MOTUL MUGEN NSX-GTの武藤英紀、中嶋大祐とジェンソン・バトン
2時間ほどの走行を終え、ピットレーンを歩くジェンソン・バトン
2時間ほどの走行を終え、ピットレーンを歩くジェンソン・バトン

本日のレースクイーン

白崎つかさしろさきつかさ
2025年 / スーパー耐久
シンリョウレーシング レースクイーン
  • auto sport ch by autosport web

    FORMATION LAP Produced by autosport

    トランポドライバーの超絶技【最難関は最初にやってくる】FORMATION LAP Produced by auto sport

  • auto sport

    auto sport 2026年1月号 No.1615

    ネクスト・フォーミュラ 2026
    F1からカートまで
    “次世代シングルシーター”に胸騒ぎ

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円