この頃、次第に追い上げを開始したのは、RAYBRIG。レースでは劣勢に見えたNSXだったが、スティント序盤にタイヤを温存していたRAYBRIGは、41周目にARTAを攻略。さらに42周目の最終コーナー手前で、第2ヘアピンでKEIHINもかわして、NSX勢の最上位まで浮上してくる。KEIHINは同じ周の第2ヘアピンでZENTにもかわされるなど、ペースアップに苦しんでいた。

 その42周を終えたところでは、WedsSportが2回目のピットイン。彼らは長い時間、クリーンエアの中で好ペースを保って走れたことが幸いし、コースに戻った時には3番手。表彰台圏内で戻った。そして、これで全車が規定のピット作業を終えると、トップはau、2番手はKeePer。これにWedsSport、ZENT、RAYBRIGというオーダーに。

 予選ではNSXが上位を独占はしたが、決勝ではレクサスが上位をきっちり固めることとなった。さらに、その後方では、アクシデントも発生。ARTA、WAKO’S、フォーラムエンジニアリング、MOTUL GT-R、DENSOまでが6位争いの集団となっていたが、47周目の第1ヘアピンでMOTUL GT-Rがフォーラムエンジニアリングをパス。

さらにWAKO’Sをかわそうと第2ヘアピンのブレーキングでインに飛び込んだMOTUL GT-Rだったが、松田次生は止まり切れず、2台前にいたARTAのサイドに激突。2台はコース上にストップした。それを避けようとしたWAKO’Sは目の前で止まったMOTUL GT-Rに軽く追突している。その脇をすり抜けていったのが、DENSOとフォーラムエンジニアリング。これにWAKO’S、ARTAが続くことになった。

 MOTUL AUTECH GT-Rは接触によってタイヤにダメージを負ったため緊急ピットイン。タイヤ交換を行なってコースに戻ったが、ARTA NSX-GTとの接触に対して、のちにドライブスルーペナルティを科され、最後尾まで後退。これによって、ニッサンGT-R勢のエースチームが実質、今年のチャンピオン争いから脱落することになった。

 その後、ポジションの大きな入れ替わりがないまま、レースは推移。だが、60周目の第2ヘアピンでKeePerがauの前に出る。そのあと2台はそのままランデブー走行。コンマ数秒差で最後まで走り続けた。

 結果、65周のレースを走り切り、KeePerがトップチェッカー、auが2位。以下、WedsSport、ZENTとレクサス勢がトップ4を独占。RAYBRIGは5位、KEIHINは6位と、表彰台には届かなかった。また、ニッサン勢最高位はフォーラムエンジニアリングの7位。以下、DENSO、WAKO’S、Epsonまでがポイントを獲得している。

 今回の結果を受け、ランキングトップはRAYBRIGとKeePerが67点で同ポイントで並び、そこから8ポイント差でauの関口雄飛と続く。最終戦はウエイトハンデなしのイコールコンディションでのバトルだが、チャンピオン争いはホンダのRAYBRIGとレクサスKeePerの一騎打ちとなる、まさに"仁義なき戦い"となりそうだ。

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