さらに45周目には首位のWAKO’Sに迫ったキャシディが、同じ仕掛けで山下健太に襲いかかるも、これを軽いコンタクトとクリーンな並走で退けた山下が"猛獣"キャシディからポジションを守る力走を見せる。
40周時点での路面温度は43度とスタート時点とほぼ横ばいながら、47周目の最終コーナーではリアライズGT-Rの高星明誠がDENSO中山雄一をかわして5番手に浮上してくる。
その後もSC明けで再び300の隊列に追いついた先頭争いは、山下が懸命のディフェンスを見せながらバックマーカーを処理していく、クレバーなドライビングでリードを堅守。
残り10周時点で首位WAKO’S、2番手KeePerとのギャップは約1.5秒。その後方にはWedsSport、リアライズのヨコハマ勢が続き、ブリヂストンを履くDENSOとのマージンを広げるペースを見せていく。一方で関口のau TOM’S LC500はやはりマシンバランスが崩れたか、唯一の燃料リストリクター1ランクダウン措置を受けるZENT CERUMO LC500にもかわされ、8番手と苦しいレースに。
レースはそのままのポジションで首位攻防を守り抜いた6号車WAKO’S 4CR LC500が2013年第8戦もてぎ以来、6年ぶり悲願の復活勝利で脇阪寿一に監督初優勝をプレゼント。2位にWH38kg搭載ながら躍動のバトルを演じたKeePer TOM’S LC500、3位WedsSport ADVAN LC500が続き、レクサスが前戦鈴鹿に続く表彰台独占の結果となった。
後半スティントを見事なドライビングで守り抜いた山下が「最高のピット作業で1番にコースに返してくれて。『これはもう絶対守らなくちゃ』と頑張りました」と語れば、エースとしての役割をまっとうした大嶋も「最初は緊張したし、ピット直前でバックマーカーと絡んだり申し訳なかったけれど、チームが最高の仕事をしてくれた。 山下のドライビングも完璧だったし、メンバー全員で勝ち取った勝利」と安堵の表情を見せた。
開幕戦での大不振から一転、レクサス躍進の前半戦を終え、シリーズはいよいよ後半戦へ。続く第5戦は8月3〜4日、富士スピードウェイでの真夏の500マイル戦が待ち受ける。

