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スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.08.08 16:02

Audi Team Hitotsuyama 2019スーパーGT第5戦富士 レースレポート

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スーパーGT | Audi Team Hitotsuyama 2019スーパーGT第5戦富士 レースレポート

Audi Team Hitotsuyama

2019/08/06 REPORT
https://hitotsuyamaracing.net/news/2248/

第5戦、シリーズ最長のレースを無事完走するも、入賞には一歩届かず

2019 AUTOBACS SUPER GT Round 5 FUJI GT 500MILE RACE レポート

Audi Team Hitotsuyamaは、2019年8月3日、4日、静岡県の富士スピードウェイで開催されたSUPER GT第5戦「FUJI GT 500MILE RACE」に出場しました。

SUPER GTシリーズとしては最長となる500マイル(800km)の長距離レースに、レギュラーのリチャード・ライアンと富田竜一郎に加えて、アレッシオ・ピカリエロの3名が挑み、ノートラブルで13位完走を果たしました。

予選

Audi Team Hitotsuyamaは、この大会からRAYS製のホイールを使用することにしました。ホイールの剛性が高く、接地性やスタビリティの向上が見られることから、よりタイヤに優しいセットアップが期待できます。予選に先立ち行われた8月3日午前の公式練習では、その部分を重点的にチェックし、最終的には好ましいセットアップを見つけることができました。ただ、その作業に時間がかかり、富田の走行時間が短くなってしまったことから、午後の予選はライアンとピカリエロが担当することになりました。

午後2時50分、気温が30℃を超える厳しい状況のもとで、GT300クラスの公式予選がスタートしました。通常どおり、Q1、Q2の2段階で行われるノックアウト方式の予選に、まずはAドライバーのライアンがQ1に挑みました。ライアンは、Q1開始から少し遅れてコースに入り、4周目にマークした1分38秒355がトップ10入りを果たしました。その後、自己ベストの更新はなかったものの、最終的にライアンのタイムはトップからコンマ834秒遅れの12番手となり、無事Q2に進出することになりました。

そして、Q2ではピカリエロが初めて予選に臨みました。セクター1ではライアンのタイムを上回りましたが、セクター2以降は既にタイヤの最も良い部分を使い果たしてしまい、ライアンのタイムにはコンマ094秒及ばない1分38秒449で14番グリッドを獲得しました。500マイルという決勝の距離を考えれば、十分上位を目指せる順位で、予選を終えることになりました。

P1 #52 埼玉トヨペットGB マークX MC 脇阪薫一/吉田 広樹
P2 #25 HOPPY 86 MC 松井孝允/佐藤公哉‏/土屋武士
P3 #360 RUNUP RIVAUX GT-R 青木孝行/田中 篤/柴田優作

P14 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン/富田竜一郎/アレッシオ・ピカリエロ

Hitotsuyama Audi R8 LMS
Hitotsuyama Audi R8 LMS

決勝

決勝が行われる8月4日は、前日以上に強い日差しが降り注ぎ、決勝前には気温が33℃に達した富士スピードウェイ。そんな厳しい暑さにもかかわらず駆けつけた3万8100人のファンを前に、午後1時47分に、177周、500マイルにおよぶレースが始まりました。

富士500マイルレースでは、ドライバー交替を伴うピットストップが最低4回義務づけられています。Audi Team Hitotsuyamaは、経験豊富なライアンが最初のスティントを担当してマシンやコースのコンディションを確認。それをもとに臨機応変に第2〜5スティントを組み立てる作戦を採りました。

無難にスタートを決めたライアンですが、高い気温の影響か、思いのほかストレートスピードが伸びず、スタート時の14位から大きなポジションアップは果たせずに、26周を終えたところで#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSは15位。ここで、ピカリエロにドライバー交替しました。ニュータイヤに履き替えたことにより、ピカリエロは1分41秒台のペースで順調に周回を重ね、ピットストップ直前には13番手まで順位を戻しました。

富田が担当する第3スティントは、硬めのタイヤをチョイス。富田は厳しい条件にもかかわらず、ピカリエロとほぼ同じペースをキープ。長めの39周をドライブして12位にポジションを上げ、ライアンにステアリングを託しました。

ここからさらなるポジションアップを図りたいところでしたが、ライアンに交替後はペースがいまひとつ上がらず、さらに4回目のピットストップで再び富田にドライバー交替したときに、ピット作業違反が発生し、ドライブスルーペナルティを科されることに。富田は最終ラップまで果敢にハイペースで攻め続けたものの、最終的には#13位でレースを終えることになり、入賞には一歩届きませんでした。

それでも、マシンやタイヤのトラブルに見舞われることなく、長丁場を走りきった#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS。残り3レースは、次のオートポリスをはじめ、菅生、もてぎとAudi R8 LMSが比較的得意とするコースだけに、気持ちを入れ替えて表彰台を狙いますので、引き続き皆様のご支援、ご声援をお願いいたします。

P1 #87 T-DASH ランボルギーニ GT3 高橋 翼/アンドレ・クート/藤波清斗
P2 #52 埼玉トヨペットGB マークX MC 脇阪薫一/吉田 広樹
P3 #34 Modulo KENWOOD NSX GT3 道上 龍/大津弘樹

P13 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン/富田竜一郎/アレッシオ・ピカリエロ

Hitotsuyama Audi R8 LMS
Hitotsuyama Audi R8 LMS

富田竜一郎とリチャード・ライアン、アレッシオ・ピカリエロ
富田竜一郎とリチャード・ライアン、アレッシオ・ピカリエロ

チーム代表 一ツ山亮次のコメント
去年の富士500マイルレースでは、残り3周というところで7位から6位に上がったにもかかわらず、その直後にタイヤトラブルで入賞を逃すという本当に悔しいレースを経験しました。そこで、今年こそは、トラブルなく、上位でゴールできるように挑みましたが、思いのほかライバル勢も決勝ペースが速く、また2回のセーフティーカーによって勝負権を失うことになってしまいました。ただ、良い面もあって、ホイールを変えたことによってクルマのフィーリングも変わってきており、今後の詰め方次第では、さらに良い方向に持っていくことができそうです。テストなどを通して、少しでも良い部分を引き出せるよう、セットアップを煮詰めていきたいと思います。

リチャード・ライアンのコメント
今週末のマシンのバランスは難しい状態にありました。予選はなんとかアジャストしてQ1を突破することができました。決勝でも最初からポジションをあげようと努力はしたのですが、10〜15周を走るとタイヤのパフォーマンスが大きく落ちてしまうため上位を狙うことができませんでした。来週にはテストがあるので、次に向けてしっかりと準備を進めて、ジャンプアップしたいと思っています。

富田竜一郎のコメント
今回のレースは、結果だけを見ると厳しいレースとなってしまいましたが、チームとしてはドライバー、チームスタッフともにいい仕事ができたと思います。新しいホイールの投入や、新たな方向のセットアップなど次に繋がるものも多く得られました。来週行われる菅生でのテストでより良いものを見つけだし、次のレースではまたスピードを発揮できるようにチーム全体で頑張りたいと思っています。

アレッシオ・ピカリエロのコメント
アジアでのレースはこれまでに何度も経験しているので、暑さにはなれていますし肉体的には問題ありませんが、マシンにとってはタフな状況でした。決勝ではいいパフォーマンスを期待しましたが、タイヤにとって厳しいコンディションでなかなかペースが上げられず、ベストは尽くしたが、満足のいく結果は得られませんでした。鈴鹿10Hにも参戦します。トップ10を目指したいと思います。

8月の終わりには、鈴鹿10時間耐久レースに参戦します。こちらはピレリタイヤのワンメイクで、昨年は総合8位、SUPER GT勢では2位という成績でしたので、今年はSUPER GT勢のトップ、そして表彰台を獲得したいと思います。昨年以上に熾烈な戦いになることは間違いありませんが、ぜひこちらの応援もよろしくお願いします。


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