大嶋と山下がコンビを組んでGT500を戦うのは当面、今季限りとなりそうだ。WEC世界耐久選手権の2019-2020シーズンにLMP2クラスから参戦している山下は“世界”へと軸足を移していくことになるようで、2020年のスーパーGTにレギュラー参戦する可能性は低いと見られている。
少し残念な気もするが、来年後半に始まる2020-2021シーズンのWECでは彼がトヨタのハイパーカーを駆っている姿が見られることに期待したい。
そして、真なるチームリーディングドライバーへと進化した大嶋。寿一監督が「違う戦い方を見つけた大嶋、今後も楽しみです」というのはまさしくそのとおりで、また新たなパートナーと組んで“理想像”を再現し、しかもレクサスLC500からトヨタ・GRスープラに乗りかえての“連覇”に大きな期待がかかる。
最後に、チームルマンの人々、特に大嶋には天国にも報告したい人がいたことを付記しておきたい。昨春、急逝された山田健二エンジニアである。大嶋の言葉には、万感の想いが込められていた。
「(健二さんも)喜んでくれていると思います。“みんな”で獲ったチャンピオンです」
