明日の決勝では、GTドライバーの新人が必ず鬼門となる、2クラス混走によるライン取り、オーバーテイクの難しさ、そしてタイヤマネジメントといった要素が立ちはだかる。それでも、F3デビューしたばかりのシーズン中に、大抜擢でGT500デビューを果たした牧野には、そのミスのない走りと、落ち着いたクレバーな言動から、決勝への期待が高まる。

 今季のNSXはバージョンFと呼ばれるシーズン2つめのエンジンが好パフォーマンスを見せ、予選では上位を狙えるようになったものの、レースではエンジンだけでなく車体側にもトラブルやアクシデントが多く、さらにはタイヤのピックアップの問題でペースが上がらない問題を抱え、予選順位を下回るリザルトが続いている。

 だが、今回のタイではレクサス陣営と同様に、ホンダ陣営はブリヂストンの新構造タイヤを導入し、そのピックアップ対策改善を狙っているという。この練習走行と予選では完全にピックアップがなくなったわけではないようだが、レースでの期待は高まる。

「GT500はやっぱりレベルが高いレースですし、GT300を抜くのもありますし、ドライバーもレベルが高くて揃っているので難しいですけど、自分のできることをしっかりやって、明日は優勝目指して頑張ります」

 現在のGT500は『たとえフェルナンド・アロンソが乗っても、すぐには勝てない難しい混走レース』と言われて久しいが、果たしてGT500デビュー戦の牧野が2番グリッドからどのようなレースを見せるのか。明日はおそらくレース後半を担当することになるだろうが、これまでの定説を覆してくれそうな気配が牧野には漂っている。

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