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スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.12.25 19:20

映像演出でファンの熱狂をアシスト。番組プロデューサーが明かすレース中継の狙い【サーキットのお仕事紹介】

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スーパーGT | 映像演出でファンの熱狂をアシスト。番組プロデューサーが明かすレース中継の狙い【サーキットのお仕事紹介】

 映画製作を目指し大学で映像の勉強をし、卒業後はNHKで2年間ニュース番組を担当していた三原さん。社会人3年目の2000年からJ SPORTSのディレクターになり、現在はプロデューサーという立場で番組を制作している。

「大学時代はF1をたまにみるくらいで、国内レースはまったくみていませんでした。ただ自分は少なくとも人間ドラマはわかるから、どういう生き様だったかを描けばいいと思い、まずはそこからスタートしました」

 映像業界で働く方法を聞くと、「テレビマン、映像マンには誰でもなれます」という。

「僕が社会人になったくらいにパソコンでできる編集機が出て、100万円くらいあれば自前スタジオが作れる状況でした。今はスマートフォンひとつで誰でも映像制作ができるので、その気になれば何でも撮れ、何でも編集できます」

「とりあえず撮って、完成品を作ればいいと思います。それを繰り返せばどんどん上手になっていくから、あとは動画が面白いと言ってもらえるかどうかですね」

 では、テレビ業界で仕事をしていくのに必要なことはなにか。三原プロデューサーはJ SPORTSでの経験を踏まえ、新人に話すことがあるという。

「新しいスタッフや新しい女性レポーターにもよく言いますが、まずは競技と参加している選手、チームを好きになれるかが大きいです」

「僕はほぼ全員に密着取材をしたことがあるので、ひとりひとりに思い入れがあります。新人スタッフだと優勝争いしか追いかけられないけど、僕は数十人のドライバーをそれぞれの立場で覚えられることが大きいですね」

「あとは展開をイメージできていること。オーバーテイクを仕掛けるタイミングや場所、タイヤは無交換か4本交換か、などの予想をしていないと映せません」

 最後に番組プロデューサーのお給料を聞くと、「本当に一般的な感じだと思います。サラリーマンの平均くらい。僕たちがそれくらいです」と明かし、映像業界でも差があることを教えてくれた。

「僕たちより高いのが、地上波、WOWOW、BS局(地上波系)を扱う人かと思います。逆に、Webや制作会社は幅があるかもしれませんね」

 テレビ業界での仕事は数多く存在し、そのなかでも番組プロデューサーは多くのスタッフを率いて、番組の重要事項を決める役割ということが三原さんの話からわかった。J SPORTSはレースカテゴリーやセッションを増やし、より高いクオリティの映像を届けている。今後レース中継を観る際はひとつのセッションを放送するのにこれだけの人が関わっているということを知ってもらえれば幸いだ。


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