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スーパーGT ニュース

投稿日: 2020.08.24 00:31
更新日: 2020.08.24 00:33

LM corsa 2020スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝レポート

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スーパーGT | LM corsa 2020スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝レポート

SUPER GT 2020 Race Report Rd.3 SUZUKA GT 300km RACE

8月23日|天候:晴|コース:鈴鹿サーキット|路面:ドライ路面温度:50℃(スタート時)

■Final Day Summary
荒れたレース展開の中で敏速なピット作業や戦略によって一時は13番手まで順位を上げるもののラップタイムが伸びず17位でフィニッシュ

■Final day
 当初の予定から約3 カ月遅れでスタートした「AUTOBACS SUPER GT 2020 SERIES」。7月に開幕し11月までの5カ月間で8戦を実施するためにレースごとのインターバルが短縮されていて、第3戦の「FUJIMAKIGROUP SUZUKA GT 300km RACE」は、前戦から1週間の間隔で行なわれることとなった。

 開幕戦と第2戦は、今季から新たに使用するミシュランタイヤの特性を掴むのに苦労し、想像通りの結果が得られていないLMcorsa。3戦目に雪辱を期すために、1週間のインターバルの間もガレージではマシンのメンテナンスと鈴鹿戦へ向けた調整を行なってきた。しかし、8月22日(土)に実施された公式練習と予選でも2戦目までの状況が改善されることはなく、予選は今季からチームに加入した河野駿佑選手がQ1を初めて担当したが、クラス11位で予選Q2への進出を逃してしまう。決勝レースに向けて少しでも状況を改善させるために、チーム、ドライバーともにミーティングを重ねて解決策を練ることとなった。

 迎えた決勝レース日の23日(日)も早朝から気温が上がり、午前中から気温は30℃、路面温度は40℃を超える酷暑となる。決勝レース前の最後の確認走行となるウォームアップは11時40分から20分間に亘って実施され、吉本大樹選手と河野選手の両ドライバーがSYNTIUM LMcorsa RC F GT3 のステアリングを握る。

 二人のドライバーが計9周を走行し、ラップタイムは2分1秒台で予選時のタイムを上回り、決勝レースで追い上げが期待された。52周の決勝レースは予定通りの13時にスタートする。21番グリッドから上位進出を狙ったSYNTIUM LMcorsa RC F GT3 には吉本選手が乗り込む。レースは1周目からGT300クラスのマシンがクラッシュしたために、セーフティカーが導入され荒れた展開となる。レースは4周目にリスタートし、クラッシュ車両を抜いたことで20番手から追い上げを図る。

 しかし吉本選手のペースは上がらず、先行車両とのギャップが開くとともに後続からプレッシャーを掛けられる。12周目までポジションを守り続けたが翌周に1台にパスされて21番手に順位を下げる。さらにラップタイムが落ち込んだためにチームは早めのピットインを決行すべく準備を始めた。すると16周目にコース上の落下物のために再びセーフティカーが導入される。5周に亘りセーフティカーが先導し、21周目に再開する。

 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 を駆る吉本選手は、リスタートとともにピットに戻る。ドライバー交代、給油、タイヤ交換のルーティン作業を実施し、河野選手がやや長めの後半のスティントを担当。チームはミスなく素早いピット作業を行なったために、5台ほどのライバルを抜き去ることに成功した。

 レースが2/3を迎える34周目になると全車がピットインを終え、SYNTIUMLMcorsaRCFGT3は13番手まで浮上する。あと3台をパスすればポイント獲得圏内となるが、35周を過ぎるとラップタイムが2分6秒台に落ちてしまう。河野選手は必死に後続マシンを押さえるがスピードに勝るライバル勢にパッシングされ、防戦一方のまま40周目には18番手まで後退する。その後もペースが上がることはなく49周目に17位でフィニッシュした。

 開幕戦、第2戦より気温や路面温度が上がることによって状況が好転することも期待されたが、その願いも叶わず3戦連続で厳しい戦いをしいられることとなった。次戦までも2週間のインターバルと短い期間しかないが、チーム全体で解決策を講じて第4戦に挑むことになる。

2020年スーパーGT第3戦鈴鹿 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3(吉本大樹/河野駿佑)
2020年スーパーGT第3戦鈴鹿 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3(吉本大樹/河野駿佑)

2020年スーパーGT第3戦鈴鹿 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3(吉本大樹/河野駿佑)
2020年スーパーGT第3戦鈴鹿 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3(吉本大樹/河野駿佑)

■Team Comment
Director : 飯田 章

「気温、路面コンディションなどは開幕戦から3戦の中でもっとも過酷な条件でのレースでした。その中でドライバーもメカニックもミスなく最後まで戦いましたが、厳しい結果となりました。ピット作業などの戦略で先行できればと考えていましたが、セーフティカーの導入などで叶いませんでした。それでもタイヤ交換や給油作業はライバル勢を凌ぐスピードで、順位を挽回できたことは良かったです。次戦まで短い期間ですが、前向きな結果を求められるようにしていきたいです」

Driver : 吉本 大樹
「スタート直後からセーフティカーが入ったこともありタイヤの摩耗が防げたことはプラスになりました。しかし、周回を重ねるごとにペースが落ちて、ポジションを守るのが精一杯でした。ピット作業はチームの頑張りもあって早くコースに復帰できてアドバンテージを得たのですが、後半もそれを台無しにするほどのペースで厳しいレースでした。マシンとタイヤ、路面のマッチングが合っていないのは分かっているので、少しでも改善するような打開策を見つけたいと思います」

Driver : 河野 駿佑
「本来ならば複数回のピットインも想定されていたのですが、セーフティカーが入ったために1ピットで収まりました。しかも、メカニックが敏速なピット作業で送り出してくれたので順位を挽回できました。コースに復帰してからはポジションを守ろうと必死でしたが、後半はまったくペースが上がらず苦戦続きでした。なんとか1周遅れの17位でフィニッシュできて最低限の役割は果たせたのですが、まったく満足できる結果ではありません。次戦も厳しい戦いになりそうですが、全力を尽くすだけだと思っています」


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