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スーパーGT ニュース

投稿日: 2020.10.07 17:52
更新日: 2020.10.07 17:53

Max Racing 2020スーパーGT第5戦富士 レースレポート

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スーパーGT | Max Racing 2020スーパーGT第5戦富士 レースレポート

順位を上げることともに重要なのが、タイヤの温存。ペースを維持しつつタイヤをいかに守るのかがチームとしての課題でもあります。第3戦鈴鹿でも第4戦もてぎでもスティントの終盤にペースを落とす状況がありました。レース全体で平均ラップを上げるためにも前半スティントをできるだけ引き伸ばして、レース前半と後半でタイヤを均等に使うことを目指しました。

 ところが、序盤のバトルの最中にリヤセクションを軽くヒットされたことで、リヤバンパー部が破損。これによりポストからマシン修復を指示するオレンジボール旗が掲示されてしまいます。不幸中の幸いだったのが、これが19周経過時点であったこと。規定周回数をクリアして21周目にルーティンのピットイン。タイヤを4輪交換、給油、ドライバーが三宅に代わり、カウル補修を済ませてピットアウト。

 ピットでのタイムロスは最小限で済み、カウル補修のためだけのピットインは回避することができました。三宅はこの結果、40周のロングスティントを担当することになりました。今回使用したヨコハマ・タイヤは耐久力の点で改善されていましたが、ここまで長い周回数のテストはしていないので、三宅にすべてを託すよりほかありません。

 スティントの前半から中盤はコンスタントにラップタイムを刻んでいましたが、レース残り5周というところで1分40秒後半から41秒台にタイムが落ちて2台に抜かれて19位でゴールしました。

「極端に予選重視のチームがいるわけでもなく、厳しい展開は予想していました。でもドライバーはそのなかで一生懸命がんばってくれてミスもなかった。チームもタイヤ交換がすごく速くなってきている。チーム全体としてしっかりしたレースをした結果です。タラレバを言うとしても、オレンジボールが出たことで、予定した周回より短くなったので、その分、タイヤが厳しくなった。そこがもし予定通り引っ張れたら、第2スティントの最後のタレがなくて、あと2~3台前にいった可能性はあるかなという程度。それでもレクサスRC Fのトップではあります」

「次の鈴鹿に関してはRC Fが得意で、なおかつウエイトの差もあるので、なんとかしたい。いや、絶対になんとかする気持ちで臨みます。力んで空回りしても仕方ないですけど、4年に一度あるオリンピックとおなじような気持ちです。オリンピック選手はその4年に一度しかないチャンスを、絶対にモノにしようと臨みます。プレッシャーはあるでしょうけど、打ち勝たなければいけない。それとおなじで気持ちを強くもって臨もうとチームに対して今回のレースが終わった後、伝えました」(哲也監督)

 今季全8戦のうち、5戦が終了。次に控える10月23~24日の第6戦鈴鹿はダウンフォースが武器のRC Fにとって最も得意とするコース。しかもこの第6戦がウエイトハンディ最大となるラウンドであり、第7戦もてぎではそこから全車ウエイトが半減します。ルーキーチームとして、悲願の初ポイント獲得に向けて最大の好機を迎えるのです。Max Racingの挑戦は続きます。

久保凜太郎のコメント

「予選A組は速いクルマがそろっていたので(Q1突破は)きついなと思っていました。しかし、ベストをまとめられていればあとコンマ2くらい上がったので、そこは反省点です。レースでは、ブレーキングで追突される感じがあったのですが、軽くだったのであまり気にしていませんでした。オレンジボールが出た時点ではパーツはすでに飛んでしまっていたのですが、予定よりピットタイミングを早めるしかありませでした」

「シリーズ前半戦はタイヤのタレで苦労していたので不安はありましたが、順位としては追い上げるしかないので序盤からタイヤをけっこう使ってしまいました。その結果、早めにタレてきたんですけど、ボクの前にもっとペースが落ちたクルマが2~3台いたので、あのオレンジボールがなければ、もうちょっと追い上げてから三宅に渡せたと思います」

「三宅もしっかり40周走ったので、もう少しスティントを短くできたら最後抜かれることなくレースができたはずです。ボク自身の流れはいいですし(笑)、鈴鹿では大きな結果が獲れるように準備します。体重を1~2kg落とします。BoPで絞られていますし、三宅は軽い(笑)。ボクが重いと足を引っ張ってしまうので」

三宅淳詞のコメント

「今回のレースに臨むにあたり、前回の富士はQ1を突破していて、ライバル車がさらに重くなっているので、もうちょっといい状況でレースができるかなと思っていました。公式練習でボクが乗ってからも、タイムが出る感じがなくて、原因がわからないままレースウイークが進んでしまったような感じでした」

「決勝はオレンジボールの影響で、ボクがロングスティントになってしまいました。ロングになれば当然、タイヤには厳しいと予想して、ペースコントロールしていたつもりですけど、想像以上にタイヤが摩耗してしまいました。スティントの序盤、ピットから出てくるクルマを抜くためにちょっとプッシュしたのが、最後ツケになって返ってきたフィーリングです」

「残り5周で数台に抜かれてしまいました。リヤのグリップがなくなってしまい、トラクションが掛からないので出口が遅く、ストレートで抜かれました。次戦の鈴鹿に向けて、前回の鈴鹿では上位を走れていますし、ボク自身はQ1ですけど2番で通過できているので、今度こそポイントを獲れるようにまとめていきたいなと思います。油断はできないですけど、一番チャンスがあるのは間違いありません」

2020年スーパーGT第5戦富士 たかのこの湯 RC F GT3(久保凜太郎/三宅淳詞)
2020年スーパーGT第5戦富士 たかのこの湯 RC F GT3(久保凜太郎/三宅淳詞)


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