LEXUS TEAM ZENT CERUMO スーパーGT第3戦もてぎ 決勝レポート
午後1時10分からの決勝レースは、すっかり路面は乾き、この週末はじめてのドライコンディションに。路面にタイヤは合うのか……!? LEXUS TEAM ZENT CERUMOも、ライバル勢も分からないなかでレースはスタートしていった。ZENT CERUMO RC Fのスタートドライバーを務めたのは、予選順位を取り返すべく自ら志願した立川だ。
その意気込みを示すかのように、立川はオープニングラップでいきなり12番手にポジションを上げると、前を走る#15 NSX CONCEPT-GTにプレッシャーをかけていく。レースは2周目に発生したGT300車両のクラッシュによりセーフティカー導入となるが、再開後#15 NSX CONCEPT-GTをかわすと、10周目には#8 NSX CONCEPT-GTをかわし10番手、11周目には#64 NSX CONCEPT-GTのスピンにより9番手、さらに12周目には#46 GT-Rをオーバーテイク。8番手まで一気にポジションを上げてみせた。
そんな立川の前方では、4台による4番手争いが展開されていた。テール・トゥ・ノーズで激しいバトルを展開し場内を盛り上げていたが、このままいくと立川がこの集団に追いついてしまう。当初の予定どおり、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは立川を呼び戻すことに決め、19周を終えてZENT CERUMO RC Fはピットイン。素早い作業で石浦宏明に交代した。
現代のSUPER GTでは、冷えたタイヤでのアウトラップが勝敗を分けることが多いが、レース直前の15分間のスタート前チェックで「アウトラップの練習をしておいた」という石浦は、その練習が功を奏し、4番手争いをしていたライバルたちがピット作業を終えると、大きくポジションを上げることに成功。ZENT CERUMO RC Fは6番手に浮上した。
石浦は前を走る#6 RC Fを追うが、ピット時間を短縮するために給油時間を短くしたため、燃費をセーブせざるを得ず、なかなかオーバーテイクには至らない。40周目には#6 RC Fが#19 RC Fをパス。タイヤ無交換作戦を採っていた#19 RC Fだけに、石浦にも逆転のチャンスがあったが、最後まであきらめずに前を追ったものの、そのままチェッカー。ZENT CERUMO RC Fは6位でフィニッシュした。
この第3戦を終えた結果、立川/石浦組は5ポイントを獲得し50ポイントでランキング4位に。トップの#39 RC Fのコンビとは11点差だ。「予選順位の状況からすれば、なんとかリカバリーはできたと思う」と村田エンジニアが語るとおり、チーム一丸の結果でチャンピオン争いの可能性を残した。明日13日(日)はいよいよ運命の最終戦。ZENT CERUMO RC Fに求められているのは、勝利のみだ。