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スーパーGT ニュース

投稿日: 2020.12.04 19:00
更新日: 2020.12.08 16:12

#30 TOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT 2020スーパーGT第8戦富士 レースレポート

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スーパーGT | #30 TOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT 2020スーパーGT第8戦富士 レースレポート

 日曜日の富士は、上空に雲がかかって日差しが抑えられたこともあり、気温は一気に下がって9度と、ついに10度を切るまでに。路面温度は17度と土曜日とそう変わっていないが、これから下がり続ける可能性もある。タイヤに影響を及ぼさないことを祈るばかりだ。

 決勝前20分間のウォームアップには今回もスタートを担当する、永井選手から走行を開始し、いったんアウト~インを行って微調整された後、4周を走って1分38秒493をマーク。残り5分を織戸選手が走り、1分38秒435を記録したところでチェッカーが振られることとなった。

 低い温度に対応できるよう、あらかじめフォーメーションラップは2周と決められていたが、GT500の隊列が整っていなかったこともあり、さらに1周を追加。決勝は逆に1周減算とされた。

 全車クリーンスタートが切られ、オープニングラップでふたつ順位を落とした#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTではあったが、永井選手のリカバリーも素晴らしく、4周目に1台をパス。

 今回のレースは序盤がやや荒れ気味で、トラブルやペナルティで順位を落とす車両が相次いだことから、8周目には12番手にまで上がっていた。連続周回ミニマムの18周目を過ぎると、続々とピットに入ってくる車両が。ここ2戦、セーフティカーが導入された後にドライバー交代を行うと勝負権は失われるから、それを警戒してのことだろう。

 だが、すぐ入ってきたのは、いずれもFIA-GT3勢。燃料タンクの容量に制約のあるJAF-GT勢は、ガス欠の恐れがあるため、早く入ろうにも入れないのだ。しかし、セーフティカーが導入されるようなアクシデントは発生せず。#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは予定どおり、JAF勢では最短の22周目に永井選手から織戸選手に交代する。

 当初は無交換も検討されていたが、無線で永井選手がタイヤはもう厳しいと伝えてきたことから、4本ともに交換されることに。そして、全車ドライバー交代を終え、レースが落ち着きを見せると#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは17番手に。やはり給油とタイヤ交換のロスが響いていた。

 しかも前後を走るのは、いずれもFIA-GT3勢ばかり。前からはストレートで離され、後ろからはストレートで迫られる厳しい展開を強いられていた織戸選手ではあったが、そこは意地で最後は13 番手までポジションを上げた。

 前回は入賞を果たしているだけに、もはや完走や、まして13位という結果には、永井選手も織戸選手も満足できなかった。だが、同じ富士で開幕を迎えた頃とは、明らかに走る場所も、見える場所も変わっていた。3シーズン目を迎える#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは、来シーズンきっと飛躍する。そう感じさせてシリーズは幕を閉じた。

2020年スーパーGT第8戦富士 #30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(永井宏明/織戸学)
2020年スーパーGT第8戦富士 #30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(永井宏明/織戸学)

永井宏明選手

「路面温度が変化したことから決勝途中からタイヤがグリップダウンし、ピットに入れるギリギリまでの周回をドライビングで何とか耐えてました。そのロスタイムがちょっと残念でしたし、タイヤ無交換はまず無理な状況でした。今年は、テスト機会が少なく色々と苦戦しましたがレースウイークに進歩したことも多く、来年はもっと速い位置からスタートできるはずです。しっかりオフに準備して新しいシーズンに臨みます」

織戸学選手

「最終戦の路面状況とマシンバランスについて、いろいろな課題が見えたレースでした。シングルフィニッシュを狙えるパフォーマンスはあったのに、13位だったのは本当に悔しい。だけど最終戦、みんなノーウエイトのレースで、ここまでの速さが証明されたからには、来年はさらにクルマを仕上げて大暴れしたいです。ご期待ください」

金曽裕人監督

「結果オーライの最終戦でしたが、無交換作戦をやりたかったという心残りもありました。どうしても一抹の不安があるし、バックデータもないし、実際タイヤも厳しい状況だったので、ならば4本交換しようよと、消極的にならざるを得なかった。JAF-GTは燃料タンクの容量というレギュレーションの関係で、給油時間がかかることもあって、それに加えタイヤ交換したら上位は狙えず確実に終わり。そのことから最終戦だから捨て身でも狙いたかった。ただ、尻上がりでシリーズを終えられたので、満足はしております。オフシーズン、さらに改良を加えますので、来年も期待していてください!」

2020年スーパーGT第8戦富士 織戸学(#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)
2020年スーパーGT第8戦富士 織戸学(#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)


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