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投稿日: 2021.04.14 17:35
更新日: 2021.04.14 17:36

TGR TEAM ENEOS ROOKIE 2021スーパーGT第1戦岡山 レースレポート


スーパーGT | TGR TEAM ENEOS ROOKIE 2021スーパーGT第1戦岡山 レースレポート

2021 AUTOBACS SUPER GT Round.1 OKAYAMA

2021 SUPER GT 第1戦
たかのこのホテル OKAYAMA GT 300km RACE
2021年4月10日(土)〜11日(日)
岡山国際サーキット(岡山県)

公式練習

4月10日(土) 天候:晴れ 路面:ドライ
『もっといいクルマづくり』を実現したい。モータースポーツを盛り上げたい。──そんな思いとともにモータースポーツ活動を展開しているROOKIE Racing は、国内屈指の人気を誇るSUPER GTに2020年から挑戦を開始している。そして、新たな体制が組まれた2021年、TGR TEAM ENEOS ROOKIEとして、新たなカラーリングとともに最高峰のGT500クラスに挑む。

 これまでメーカーテストや、3月に岡山国際サーキット、富士スピードウェイで行われた公式テストを経て、迎えた2021年開幕戦。大嶋和也と山下健太という2019年のチャンピオンコンビを擁して戦うTGR TEAM ENEOS ROOKIEは、4月に入り暖かさが増すなか準備を万端に整え、4月10日(土)の予選日を迎えた。

 迎えた予選日の天候は、やや風があるものの晴天。まずは午前9時45分からスタートした公式練習で、午後の公式予選、そして翌日の決勝レースに向けた準備やセットアップの確認を行わなければならない。チームの大黒柱である大嶋が乗り込んだENEOS X
PRIME GR Supra は、まずコースインからすぐにピットに戻り確認を行うと、少しずつタイムを上げていく。

 実はENEOS X PRIME GR Supraは、岡山で3月に行われた公式テストではいまひとつフィーリングが良くなかったが、コクピットの大嶋はチームの努力で大きくフィーリングが改善されていたことを感じ取る。「これはセットアップはしなくても大丈夫だ」と大嶋が感じるほどENEOS X PRIME GR Supraは好調で、タイヤの確認等を行いながら17周をこなすとピットへ。山下に交代した。

 山下もそのENEOS X PRIME GR Supra の好調ぶりはすぐに感じ取り、すぐに1分19秒台の好タイムを立て続けにマークすると、そこから早くもロングランに入るなど、順調に公式練習を進めていった。

 終盤のGT500クラスの専有では、予選に向けたシミュレーションも実施した。山下はコースインから4周目に1分18秒533というタイムをマークすると、4番手という好位置で公式練習を締めくくった。

公式予選

4月10日(土) 天候:晴れ 路面:ドライ
 午前に続き晴天のもと迎えた午後2時からの公式予選。気温が上がり、午前とはコンディションもわずかに異なっていたが、わずかな違いがフィーリングに直結する現代のSUPER GTでは、コンディションを読むことが非常に重要となる。

 迎えたGT500クラスのQ1で、ENEOS X PRIME GR Supraのアタッカーを務めたのは山下。Q1残り8分というタイミングでコースインした山下は、少しずつタイヤをウォームアップさせていくと、午前よりも1周多い5周目にアタックを敢行。その結果、山下は1分18秒091までタイムを縮めてみせた。終わってみれば、GT500クラスの2番手。山下は見事な走りでQ2の大嶋にバトンを繋いだ。

 GT300クラスのQ2を挟み迎えたGT500クラスのQ2。ふたたびコンディションは変化していくが、山下同様残り8分でコースインした大嶋は、午前同様のENEOS X PRIME GR Supraの好感触を確かめると、5周目にアタックを敢行する。

 大嶋自身はそれほど納得がいくアタックではなかったというが、コクピットから無線で大嶋に伝えられた順位は「2番手」というものだった。ENEOS X PRIME GR Supraとしてのデビュー戦でフロントロウを獲得した喜びとともに、「ポールポジションを獲れたかも」という悔しさがやや入り交じったが、それでも好位置を獲得できたのは間違いない。そして、チームの雰囲気を盛り上げるには十分な結果となった。

決勝レース

4月11日(日) 天候:晴れ 路面:ドライ
 迎えた4月11 日(日)の決勝日。2年ぶりのSUPER GT開催を待ちわびたファンが晴天に誘われ、朝からスタンドを埋めるなか、午前11時50分から、決勝レース前のウォームアップ走行が行われた。ENEOS X PRIME GR Supraはまずは大嶋和也がステアリングを握りコースインし、途中山下健太に交代。1分21秒985というベストタイムで、10番手で走行を終えた。しかし、やはりENEOS X PRIME GR Supra のフィーリングは前日から続き、良好そのもの。セットアップも多くは必要がないほど好調だった。

■大嶋が首位をうかがう走り

 気温19度、路面温度33度というコンディションのもと、午後1時30分からの決勝レースでスタートを担当したのは大嶋。2周のフォーメーションラップを経て、まずはグリッドどおり2番手をキープしていく。序盤、トップを走る#37 GR Supraとは少し間隔が開くものの、GT300クラスのラップダウンが前に出はじめると、大嶋はジワジワと前とのギャップを縮め、首位をうかがう姿勢をみせた。このフィーリングなら勝てると大嶋は確信した。後半の山下に、できるだけ有利な状況でバトンを繋ぎたい。

2021スーパーGT第1戦岡山 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)
2021スーパーGT第1戦岡山 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)

 そんななか、レースは8周目にヘアピンで起きたGT300クラスのアクシデントにより、セーフティカーが導入される。タイトな岡山国際サーキットではアクシデントも多く予想され、レース展開が大きく左右されることもある。ルーティンのピットストップはまだ先だが、現代のSUPER GTでは、セーフティカー導入までにピットインを済ませておかなければ、勝負権を失ってしまう。ENEOS X PRIME GR Supraのコクピットに座る大嶋とチームは、無線で交信しながらピットインのタイミングをうかがった。

 そして33周目、1コーナーでアウトラップだったGT300クラスのマシンがストップしている映像が映し出される。場所も危険性が高く、セーフティカーが導入される可能性は非常に大きい。チームは即座に大嶋に状況を伝え、ピットインを決断した。

 もちろん、このタイミングでピットインをしなければならないのは、他チームも同様だ。一斉に人の動きが激しくなる。タイトな岡山国際サーキットのピットレーンでは、多数の車両が同時にピットインした場合、通常どおりピットと並行に停め作業することは難しい。業界用語で言うところの、『斜め止め』と呼ばれる作業となる。TGR TEAM ENEOS ROOKIEの左右のピットも準備している。斜め止めを行うことが確定的となった。

■新人メカに緊張の時

 今季、新たな体制となったTGR TEAM ENEOS ROOKIEでは、これまで長年レースに携わってきたメカニックが、新たにモータースポーツの世界で成長しようと加わったメカニックを育てながら戦っている。もちろんこれまでオフの間、練習に練習を重ねてプロのレベルに到達し、前週のスーパーフォーミュラではその成果が発揮され、大嶋の順位を押し上げていた。

 しかし、タイトな岡山で、しかも初めてのSUPER GTでの本番レースで、長年モータースポーツに携わるベテランでさえ経験が少ない斜め止めは、ハードルが非常に高い。チームには緊張が走った。

 大嶋は冷静に停止位置にENEOS X PRIME GR Supraを停めると、メカニックたちは緊張しながらも、冷静に、かつ迅速に作業を進めた。決勝前、チームオーナーの豊田章男がチーム全員に語った「ドライバー、エンジニア、メカニック、みんながそれぞれ努力して、コンマ1秒を縮める戦いをしよう」という言葉どおり。

 そして、斜め止めの際に必要なプッシュバックと呼ばれる、車両を押し戻す作業までも冷静にこなしたメカニックたちは、ピット内に戻り、すかさずモニターを見た。

 すると、レース序盤に先行していた#37 GR Supraをリードし、ENEOS X PRIME GR Supra がトップに立っているシーンをモニターで確認した。「やったぞ!」──TGR TEAM ENEOS ROOKIE のピットは、これまでの努力が成果に繋がったことの喜びに沸き立った。

2021スーパーGT第1戦岡山 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)
2021スーパーGT第1戦岡山 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)

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