さて、話題はガラリと変わりますが、今回からはレース内容以外にひとつテーマを設けて、お話しするスタイルでいこうと思います。まずは僕と山ちゃんの『出会い』と、山ちゃんの『素顔』について!

 お互いの存在を知ったのは、フォーミュラ・トヨタに出ていた2006年あたりでしょうか。同じ育成プログラムに所属していたこともあり、トレーニングなどを一緒にしていました。

 ただ、お互い若かったですし、ライバルでもあるし、『普通に会話はするけど、手の内は見せない』みたいなところはありました(笑)。あと、最初はいまみたいに柔らかい印象はなかったかも。正直、「ちょっと怖い人だな」くらいに思ってました(笑)。

 ちなみに学年でいうと僕がひとつ上ですが、レースキャリアとしては当時から山ちゃんの方が長かったので、年齢差を意識することはなかったです。

 その後はともに御殿場に住んでいた時期もあり、またそれぞれのキャリアで苦労を重ねていくなかで分かち合えるものも増えていって、次第に仲良くなっていきました。他のドライバー仲間と一緒にBBQに行くようになったりもしましたね。

 僕がGT300でBRZのレギュラードライバーになったのが2014年。ちょうどその頃、SUBARUがニュルブルクリンク24時間のドライバーを探していました。若くて速いドライバーはいないか、と。

 14年、山ちゃんはゲイナーのメルセデスでGT300に出ていたんですが、SUGOの予選で彼がPPを獲って、BRZは2番手だったんです。そのときの印象がSUBARUの中では結構強烈だったようで、彼に声をかけることになったみたいです。

 結果、2015年から山ちゃんとコンビを組むことになりました。年齢も近いし、若い頃から似たようにステップアップして、でもその後は苦労して……という部分は同じだったので、息は合うだろうなと思いました。

2021スーパーGT第2戦富士 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)
2021スーパーGT第2戦富士 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)

 山ちゃんと僕の性格の違いですか? レースも普段もそうですが、山ちゃんの方が真っ直ぐというか、すごいトンがって集中するタイプですかね。あと、山ちゃんの方が感情的だと思います。レース中の無線でも、結構アツくなっていたり……涙もろいのも山ちゃんの方かなぁ。

 血液型(※井口がA型、山内がO型)もあるのかもしれないですけど、僕の方が几帳面なタイプですかね。あ、でも、山ちゃんの方が、身の回りのものを整えたりとかっていう部分では几帳面かも(笑)。

 あと山ちゃんは、マシンに乗るまでのルーティンがめちゃくちゃあったりとか、そのあたり細かいんですよ! マネージャーさんも気を遣って、そこに向けていろいろ準備してくれているみたいです。僕はルーティンとかはなく、感じるままに動いているだけなんですけどね。

 普段、一緒にいるときは山ちゃんがずっと喋ってますよ。クルマで移動するときとか、8〜9割は山ちゃんが喋って、僕が「うん、うん」って聞き役になってる。彼は関西の人ですし(笑)、そのあたりは自然な役割分担なのかもしれませんね。

 いまに至るまで、ケンカも全然したことないんです。もう7年目になりますが、今後もこのコンビを長く続けていけるよう、頑張っていきたいなと思います!

 次のレースのあとは、また山ちゃんが登場しますので、どうぞお楽しみに! 山ちゃんは僕のこと、どう思ってるんだろう……。

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