予想されていた雨にはならず、雲の合間に青空が顔を覗かせる天候の下、14時40分にフォーメーションラップが開始されました。気温30度、路面温度35度のコンディションです。
2周のフォーメーションラップを終えて、レースがスタート。GT-R勢はクインタレッリの#23 GT-R、佐々木の#24 GT-Rがポジションを守り、千代がドライブする#3 GT-Rは6番手、松下がドライブする#12 GT-Rは7番手と順位を上げて1周目が終了しました。
#3 GT-Rは2周目に前車をパスして5番手にポジションアップしました。5周目のシケインでトップがアクシデントを起こし、GT-R勢はそれぞれポジションを上げます。また、このアクシデントによりセーフティカーが6周にわたって導入されました。
レース中盤、ペースが落ちてきた#12 GT-Rは15周目に後続にパスされ7番手にダウン、19周目に早めのピットインを行いました。#3 GT-Rも21周目に早めのピットインを行い、ドライバー交代、タイヤ交換、給油などを行いました。
トップが先にピットインしたことで、首位となった#23 GT-Rは25周目にピットイン。26周目には2番手を走行していた#24 GT-Rがピットインしました。4台のGT-Rは全車ピットインを終え、アンダーカットに成功した#3 GT-Rがトップ、#12 GT-Rが2番手となり、#23 GT-Rは3番手に、#24 GT-Rは6番手にダウンしました。
ペースの速い#24 GT-Rは28周目と30周目に前車をかわして4番手に浮上し、GT-R勢がトップ4を占めてレースは終盤戦に入りました。松田がハイペースで追い上げる#23 GT-Rは、30周目に#12 GT-Rをパスして2番手に上がると、トップの#3 GT-Rを猛追します。
その差は周を重ねるごとに縮まり、41周目のヘアピンで#3 GT-Rを捕らえてトップを奪いました。残り10周の時点で西コースに雨が降り始めたものの路面状況は大きく変わらず、この時点で#23 GT-Rが首位、#3 GT-Rが2番手、#24 GT-Rが3番手を走行。3台は安定した走行で52周を走り切り、#23 GT-Rは今季初優勝を獲得、GT-R勢が表彰台独占を成し遂げました。
タイヤが厳しくペースの落ちた#12 GT-Rは終盤6番手に後退しましたが、後続の追い上げをしのぎポジションを死守。これによりGT-R勢は全車入賞を果たしました。
松田次生はスーパーGT通算23勝目となり、これによりスーパーGT最多勝の新記録更新となりました。また、GT-Rは昨年の2勝に続き鈴鹿3連勝を達成。同一サーキットでの3連勝は、スーパーGTの新記録です。ニッサン/ニスモ陣営はこの成果を基にして、シリーズ後半に向けマシンを整え、シリーズタイトル獲得を目指します。

