更新日: 2022.04.18 13:00
ニッサン 2022スーパーGT第1戦岡山 レースレポート
#23 MOTUL AUTECH Zが開幕戦で3位表彰台
GT300クラスは#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが予選5番手から優勝
スーパーGT 2022第1戦レースレポート
GT500
2022年スーパーGTシリーズが岡山国際サーキットで開幕しました。ニッサン/ニスモ陣営は、今シーズンからニッサンZ GT500で参戦。ZがGT500クラスに登場するのは2007年以来となります。ニッサンZ GT500はGT-Rでの開発成果をもとに、ベース車両のニッサンZの特徴を最大限に活かした開発を行った新型マシンです。
ニッサン/ニスモ陣営は、#3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)、#12 カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)、#23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)、#24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平)という4台のニッサンZ GT500でタイトル奪還を目指し、シリーズ全8戦に挑みます。
#24 リアライズコーポレーション ADVAN Zが予選5番手
予選
予選日の4月16日は、晴天ながらも肌寒い気候となり、気温17度、路面温度28度のコンディションのもと、午後2時46分から10分間のGT500クラス予選Q1が開始されました。#23 Zは松田が、#3 Zは高星がアタックを担当。3周をかけてタイヤを温め、ともに4周目にアタックを行い#23 Zは1分17秒697、#3 Zは1分17秒993でアタックを終了しました。#24 Zは佐々木が6周目にベストタイムを更新し1分17秒486、#12 Zは平峰が6周目に1分17秒521をマークして予選を終えました。最終的に#24 Zが5位、#12 Zが7位でQ2進出を果たし、#23 Zは0.061秒の僅差で9位、#3 Zは14位で予選を終えました。
午後3時24分から上位8台による予選Q2が開始され、#24 Zの平手が1分17秒812で5位、#12 Zのバゲットが1分17秒859で7位となりました。
#23 Zを筆頭に、デビューレースで3台のニッサンZ GT500が入賞を果たす
決勝
晴天で気温23度、路面温度33度のコンディションのもと、4月17日の午後2時にフォーメーションラップが開始され、82周のレースがスタートしました。ニッサンZ勢は#24 Zの佐々木が5番手、#12 Zのバゲットが6番手、#23 Zのクインタレッリが8番手、#3 Zの千代が13番手で1周目を終えました。ペースの良い#12 Zは8周目に5番手に上がり、4台による2位争いに加わります。#3 Zもハイペースで追い上げ、7周目、10周目、21周目に順位を上げ、10番手となりました。29周目からGT500クラスのピットインが始まり、31周目に#23 Zが、32周目に#12 Zと#3 Zが、33周目に#24 Zがそれぞれピットインし、ドライバー交代とピット作業を行いました。
4番手でコースに戻った#12 Zの平峰は、フレッシュなタイヤでペースを上げ、36周目に前車をパスし3番手に上がります。ピットイン後、#3 Zの高星が7番手、#24 Zの平手が8番手、#23 Zの松田が9番手となり、4台全車が入賞圏内を走行。さらに上位を狙う走りで、レースは後半戦に入りました。
52周目にGT500クラス全車がピット作業を終え、#12 Zが2番手、#3 Zが6番手、#24 Zが7番手、#23 Zが8番手となり、それぞれ接近戦を展開しました。61周目、#24 Zが2台にパスされて9番手にポジションを落とし、#3 Zが5番手、#23 Zが6番手に浮上。#24 Zは66周目にGT300マシンと接触し大きく後退を余儀なくされます。
68周目にクラッシュしたマシンの処理のためフルコースイエロー(FCY)が提示され、その解除のタイミングで#23 Zは#3 Zをパスして5番手となります。2番手を走行する#12 Zから6番手走行の#3 Zまでの5台が接近し、ポジション争いは激しさを増しました。72周目、その争いのなかで#23 Zが4番手に浮上、ペースの落ちた#12 Zは5番手に順位を落とし、その後も後続に先行を許し75周目に6番手、77周目に7番手となります。一方、ペースの衰えない#23 Zは73周目に前車をパスして3番手に、#3 Zは75周目に5番手に上がりました。
#23 Zは終盤、2番手に迫りましたが3位でフィニッシュ。ニッサンZのデビューレースを3位表彰台で飾りました。#3 Zはレース終盤にベストラップを更新する走りをみせ、5位。#12 Zは7位となり、ニッサンZ GT500勢は3台が入賞を果たしました。ニッサン/ニスモ陣営にとって、ニッサンZ GT500の競争力が確認された開幕戦となり、次戦富士スピードウェイでの450kmレースに向けて、さらに新型マシンの熟成を進めて臨みます。
松田次生選手
「なかなか辛抱のレースで、決して楽な展開ではありませんでしたが、クルマもタイヤも良く、とにかくライバルのミスを逃さず着実に順位を上げることができたので、それが3位表彰台につながったのだと思います。ニッサンZ GT500のフィーリングはとても良いですし、これからもっとタイヤもクルマも速く仕上げて、最後にチャンピオンを獲れるように頑張りたいです」
ロニー・クインタレッリ選手
「公式練習からクルマにポテンシャルを感じていて、レース向けのタイヤで次生選手がQ1に臨みましたが、僅差で突破することができませんでした。(決勝は)彼のフィードバックのおかげもあって、僕のスティントではストレートでもパワーを感じ、クルマの戦闘力を感じられました。次生選手はとんでもない走りを見せてくれて、最終的に3位になれたことがとてもうれしいです。次の富士は好きなサーキットですし、強いニッサン/ニスモチームの姿を見せたいと思います」
GT300
GT300クラスには6台のニッサンGT-RニスモGT3が参戦し、予選5番手からスタートした#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波 清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が2年連続で開幕戦を優勝で飾りました。前半を担当した藤波が序盤から好走を見せて首位に立ち、後半を担当したオリベイラも、一度もライバルにかわされることなくゴールし、GT-Rの強さを示しました。