Astemo NSX-GTが2位表彰台を獲得
8月27日（土）～28日（日）、鈴鹿サーキット（三重県）で2022年度スーパーGTシリーズ第5戦が開催され、GT500クラスに5台の2022年型NSX-GT、GT300クラスに2台のNSX GT3が出走しました。前回に引き続き今回のレース距離は通常の1.5倍相当にあたる450kmで、2回の給油ピットインが義務付けられます。
土曜日は曇天となり、この時期としては気温、路温とも想定より低いコンディションで公式予選が行われました。その結果、17号車 Astemo NSX-GT（塚越広大／松下信治）がNSX-GT勢最上位の2番手となり、3番手には16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT（笹原右京／大湯都史樹）が続きました。ポイントランキングでNSX-GT勢最上位の5番手につけていた100号車 STANLEY NSX-GT（山本尚貴／牧野任祐）は、8番手で予選を終えました。
日曜日は、14時30分の決勝レーススタートを前に雲が切れ、夏の太陽が照りつけるコンディションとなりました。レースは混乱なくスタートし、予選順位通り逃げる23号車MOTUL AUTECH Zを17号車NSX-GT（松下）、16号車NSX-GT（笹原）が追いかける展開。
首位を走る23号車Zは17周目にピットインを敢行。これに対して2番手16号車NSX-GT（笹原）は27周目、3番手17号車NSX-GT（松下）は29周を終えた段階でそれぞれ1回目のピットに入り、給油とタイヤ交換およびドライバー交代を行いました。このとき16号車NSX-GT（大湯）が17号車NSX-GT（塚越）と順位を入れ替え事実上の2番手に立つ一方、17号車NSX-GT（塚越）は38号車ZENT CERUMO GR Supraの先行を許し事実上の4番手へ後退しました。
ペースのよい16号車NSX-GT（大湯）は31周目、事実上の首位を走る23号車Zに追いついてオーバーテイクし、首位に浮上。23号車Zはペースが上がらず順位を落としていき、16号車NSX-GT（大湯）の後方には38号車GR Supra、17号車NSX-GT（塚越）が繰り上がって3台が一団となって首位争いを始めました。その中で3番手を走る17号車NSX-GT（塚越）は接近戦でペースが鈍るのを避け、48周を終えた段階で2回目のピットイン、給油とタイヤ交換を行いました。ところがこの直後、コース上でアクシデントが発生したことを受けてセーフティカー（SC）が介入したため、いち早く2回目のピット作業を終えてコースに復帰していた17号車NSX-GT（塚越）が事実上の首位へと上がりました。
レースは55周目から再開し、見かけ上の2番手を走っていた38号車GR SupraはSCインと同じ周に、見かけ上の首位を走っていた16号車NSX-GT（大湯）は59周目にそれぞれ2回目のピットインを行い後退したため、17号車NSX-GT（塚越）が首位に躍り出ました。
ところが、その後、17号車NSX-GT（塚越）には2回目のピット作業時に給油系の不具合があり、レースを走りきるだけの燃料が補給されていなかったことが判明。塚越はピットからの指示で大幅に燃料消費を抑えた燃費走行を強いられることとなりました。その結果17号車NSX-GT（塚越）は、長いレースも残り2周となった75周目のヘアピンで追い上げてきた12号車カルソニック IMPUL Zに首位を譲り渡すことになり、最終的には2位でチェッカーフラッグを受けました。
粘り強く徐々に順位を上げて5番手を走っていた100号車NSX-GT（山本）は、77周目の130Rでコースオフしてリタイアした一方、16号車NSX-GT（大湯）は6位でフィニッシュし選手権ポイントを獲得しました。この結果、17号車NSX-GTはシリーズポイント首位から10.5点差の4番手につけて次回スポーツランドSUGOで開催されるシリーズ第6戦を迎えることとなりました。
